【米ビルボード・ソング・チャート】マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス」通算14週目の首位、ホリデー・ソングが9曲TOP10入り

マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」が通算14週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

先週約1年ぶりに首位に復帰した「恋人たちのクリスマス」は、今週もトップを維持して首位獲得総週を14週目に更新した。マライアにとって14週以上首位を獲得したのは「恋人たちのクリスマス」が通算3曲目のタイトルで、同じアーティストの曲が3曲以上14週を記録したのは史上初の快挙となる。

16週「ワン・スウィート・デイ with ボーイズIIメン」(1995~96年)
14週「ウィ・ビロング・トゥゲザー」(2005年)
14週「恋人たちのクリスマス」(2019~23年)

1994年にリリースされた「恋人たちのクリスマス」は、ストリーミングが集計に加算されるようになった2014年12月以降、ホリデー・シーズン毎に最高位を更新して、2017年12月に初めて9位にTOP10入りし、翌18年には3位まで上昇。発売25年目の2019年12月21日付で遂に通算19曲目の首位を獲得した。

これまでの首位獲得週は以下のとおりで、2019年から2023年まで5シーズン連続で1位を獲得している。

2019年12月21日
2019年12月28日
2020年1月4日
2020年12月19日
2021年1月2日
2021年12月25日
2022年1月1日
2022年1月8日
2022年12月17日
2022年12月24日
2022年12月31日
2023年1月7日
2023年12月23日
2023年12月30日

今週の集計期間(12月15日~21日)には、ストリーミングが4,840万回(15%増加)、エアプレイが3,170万回(21%増加)、セールスは7,000(7%減少)をそれぞれ記録して、ストリーミング・ソング・チャートでは2位をキープ。デジタル・ソング・セールス・チャートでは3位から4位にダウンしたが、エアプレイ・チャートでは22位から17位にTOP20入りを果たした。

今週「恋人たちのクリスマス」が14週目の首位を獲得したことで、マライアは首位獲得総週を通算93週目に更新し、2位以下と大差をつけてトップを独走している。

93週 マライア・キャリー
60週 リアーナ
59週 ザ・ビートルズ
56週 ドレイク
50週 ボーイズIIメン
47週 アッシャー
43週 ビヨンセ
37週 マイケル・ジャクソン
34週 アデル
34週 エルトン・ジョン
34週 ブルーノ・マーズ
34週 テイラー・スウィフト

マライアは、デビュー曲「ヴィジョン・オブ・ラヴ」が初めて首位を獲得した1990年8月4日付から今週(2023年12月30日付)まで、1990年代、2000年代、2010年代、2020年代の4つの年代で首位を獲得していて、首位獲得数はザ・ビートルズがもつ20曲に続く2番目、女性アーティストでは最多記録を保持している。

1990年「ヴィジョン・オブ・ラヴ」、「ラヴ・テイクス・タイム」
1991年「サムデイ」、「アイ・ドント・ウォナ・クライ」、「エモーションズ」
1992年「アイル・ビー・ゼア」
1993年「ドリームラヴァー」
1994年「ヒーロー」
1995年「ファンタジー」、「ワン・スウィート・デイ with ボーイズIIメン」
1996年「オールウェイズ・ビー・マイ・ベイビー」
1997年「ハニー」
1998年「マイ・オール」
1999年「ハートブレイカー feat. ジェイ・Z」
2000年「サンク・ゴッド・アイ・ファウンド・ユー feat. ジョー&98ディグリーズ」
2005年「ウィ・ビロング・トゥゲザー」
2006年「ドント・フォゲット・アバウト・アス」
2008年「タッチ・マイ・ボディ」
2019年「恋人たちのクリスマス」
2020年「恋人たちのクリスマス」
2021年「恋人たちのクリスマス」
2022年「恋人たちのクリスマス」
2023年「恋人たちのクリスマス」

これまでホリデー・ソングとして首位を獲得したのは、1958年12月22日~1959年1月12日付まで4週間1位を記録した、ザ・チップマンクス&デヴィッド・セヴィルの「ザ・チップマンク・ソング」、今週で通算14週目をマークした「恋人たちのクリスマス」、2023年12月9日~12月16日付の2週を記録したブレンダ・リーの「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」の3曲だけで、「恋人たちのクリスマス」は3曲中の最長記録を更新し続けている。

「恋人たちのクリスマス」は、今週でチャートイン総週を64週目に更新し、首位を獲得した時点での記録を同63週で並んでいたグラス・アニマルズの「ヒート・ウェイヴス」を上回り、単独トップに立った。

Hot 100に続き、今週のホリデー・ソング・チャート“Holiday 100”でも2週連続、通算60週目の首位を獲得した「恋人たちのクリスマス」。同チャートの集計が始まったのは2011年からで、チャート総週67週間のうち60週を「恋人たちのクリスマス」が首位を独占している。

先週「恋人たちのクリスマス」と入れ替わり2位にダウンしたブレンダ・リーの「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」は、今週も同位をキープ。前週から17%増加の4,940万回に上昇して、ストリーミング・ソング・チャートでは首位を獲得した。

以下、ボビー・ヘルムズの「ジングル・ベル・ロック」(1957年リリース)も先週に続き3位をキープ。ワム!の「ラスト・クリスマス」(1984年リリース)も4位、バール・アイヴスの「ホーリー・ジョリー・クリスマス」(1964年リリース)も5位をそれぞれキープして、今週もTOP5はホリデー・ソングが独占した。

6位は、非ホリデー・ソングのジャック・ハーロウの「ラヴィン・オン・ミー」がチャートイン。エアプレイは前週から16%増加の5,020万回に上昇して、今週最も伸びた曲に贈られるAirplay Gainerを獲得した。R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとラップ・ソング・チャートでは、それぞれ6週目の首位を獲得している。

7位も先週に続きアンディ・ウイリアムスの「イッツ・ザ・モスト・ワンダフル・タイム・オブ・ザ・イヤー」(1963年リリース)が同位をキープして、「ロンリー・ストリート」が初めてTOP10入りした1959年10月12日付からのブランク記録を歴代最長の64年2か月3週間に更新した。

先週10位にTOP10入りしたディーン・マーティンの「レット・イット・スノー」(1959年リリース)は今週8位に上昇し、2020年のホリデー・シーズンに記録した8位と同率の最高位に到達した。

続いて今週9位にはホセ・フェリシアーノの「Feliz Navidad」(1970年リリース)が先週の12位から上昇して、今シーズン初のTOP10入りを果たした。今週の集計期間には、ストリーミングが2,490万回(19%増加)、エアプレイが2,380万回(5%増加)、セールスは2,000(12%増加)にそれぞれ上昇している。「Feliz Navidad」のTOP10入りは今年の1月7日付以来約1年ぶりで、2020年のホリデー・シーズンには最高6位を記録している。

先週8位にTOP10入りしたザ・ロネッツの「そり滑り」(1963年リリース)は今週10位にダウンしたが、今週もTOP10にランクインしたことで最後にTOP10入りした「ビー・マイ・ベイビー」(1963年10月)からのブランク記録を60年3か月1週間に更新し、グループとしての歴代最長記録をさらに伸ばした。なお、ホリデー・ソングを除くと今年の11月18日付でザ・ビートルズが打ち出した59年9か月3週間が現時点での最長記録となる。

今週のTOP10は、6位の「ラヴィン・オン・ミー」を除く9曲をホリデー・ソングが独占する時期らしいチャート・アクションとなった。これまでには、2021年1月2日付でもホリデー・ソング9曲がTOP10にランクインしたことがある。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは12月29日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「恋人たちのクリスマス」マライア・キャリー
2位「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」ブレンダ・リー
3位「ジングル・ベル・ロック」ボビー・ヘルムズ
4位「ラスト・クリスマス」ワム!
5位「ホーリー・ジョリー・クリスマス」バール・アイヴス
6位「ラヴィン・オン・ミー」ジャック・ハーロウ
7位「イッツ・ザ・モスト・ワンダフル・タイム・オブ・ザ・イヤー」アンディ・ウイリアムス
8位「レット・イット・スノー」ディーン・マーティン
9位「Feliz Navidad」ホセ・フェリシアーノ
10位「そり滑り」ザ・ロネッツ

© 株式会社阪神コンテンツリンク