東京と長崎の小学生が平和を願い、デザインを考えた「平和のバス」が長崎市内で走り始めた。側面には未来を照らす「光」、後方には「笑顔の花」があしらわれている。運行は2024年3月末まで。
平和のバスは、市内の小学生のアイデアが基となり2021年に初めて実現。昨年からは、長崎出身のシンガー・ソングライター、福山雅治さんが総合プロデューサーを務める「長崎クスノキプロジェクト」の一環として、車体デザインを公募している。
今回は3代目のデザインで、全国の小学生が応募した約50点から、福山さんが2点を選んだ。側面は東京都大田区立梅田小5年、新山芽吹さん(11)が考案。福山さんファンの母親に勧められて応募したという。「明るい未来の光」を白色で表現し「趣味や好きなこと」をイメージした赤や黄も配色。新山さんは「世界で戦争が続いているけど、心の中に光を持ってほしい」と語った。
後方は長崎市立銭座小4年の酒井菜乃花さん(10)のデザイン。笑顔を浮かべた花や子どもたちを描き、「戦争や差別がなく、仲良く遊べる世の中にしたい」と願いを込めた。
25日は平和公園(松山町)の平和祈念像前で出発式があり、福山さんが「平和のバスが皆さまの毎日にとってラッキーアイテムになってくれるとうれしい」とメッセージを寄せた。バスはダイヤランド-下大橋間、中央橋-虹が丘間などを運行する。