家族にモノを捨てて欲しいと思っている人も多いと阿部さんは話す。だが、阿部さんが「片づけで絶対に守ってほしい」と話すポイントは「捨てるものは、自分のものだけ」ということ。
「私も、以前、夫の持つたくさんの服が気になっていました。でも家族といえども、自分以外の人のモノは思い入れがないため、不要に見えやすく、捨ててほしい気持ちなってしまいがちです。けれど、どれほど大切なものかは、持ち主にしかわかりませんよね」
大切なものを家族に捨てられてしまったら、やはり嫌な気持ちになるものだろう。
「片づけでは、人のモノは捨てない、を鉄則にしましょう。私も自分の片づけに集中することで、夫の服のことも気にならなくなりました。家が片づいてくると、夫も片づけてくれるようになりました。これは私だけではありません。片づけをしていると家族に連鎖反応が起こるのです」
【法則4】片づけは、思い入れのないものから手をつける
大事なモノをうっかり捨ててしまい後悔した経験から、“捨てる”ことに拒否反応が出てしまう人もいるという。
「片づけは、必ず、思い入れのないものから着手しましょう。思い入れのあるものは後回しに。これも外せない鉄則です」
具体的には、ペン立ての筆記用具を並べて、書けなくなったペンを処分する。ずっと前にもらった化粧品サンプルを手放すなど、明らかに使い道のないモノからおさらばしよう。
「手放す感覚が身についてくると、自然と、『思い入れのあるものに取り掛かってみよう』と、気持ちに変化が出てくるはずです」
まずは、洗面台のまわりにある無数の化粧品サンプルから手をつけてみてはどうだろう。