玉城デニー知事 肺炎療養から7日ぶりに県庁へ きょう期限の代執行訴訟の上告「対応を検討」

 肺炎で病気療養していた沖縄県の玉城デニー知事は27日午後0時半ごろ、7日ぶりに県庁に登庁し「ご心配をおかけした。公務に復帰し、県知事としての務めをしっかりと果たす」と意気込んだ。県民に対しては「入院中も多くの皆さまから熱い激励の言葉をいただいた」と感謝を述べた。

 名護市辺野古の新基地建設で、斉藤鉄夫国土交通相が沖縄防衛局の設計変更申請を玉城知事に代わって承認する「代執行」を巡る訴訟は、福岡高裁那覇支部で県側が敗訴した。「承認できない考えは、はっきり表明させていただきたい」と断言した。

 27日が期限となっている最高裁への上告については療養期間中、執行部が中心となり行政法学者などと今後の対応について協議を進めていたと説明。「これから進ちょくを確認し、対応を検討する」と述べるにとどめた。

 一方、2013年に当時の仲井真弘多知事が沖縄防衛局の埋め立て申請を承認してから27日で10年となることを受け、「何年経ってもできないものはできない。1日も早い普天間飛行場の危険性の除去を政府に強く求めたい」と語気を強めた。

病気療養から退院後、7日ぶりに県庁に登庁し、記者団の質問に答える沖縄県の玉城デニー知事=27日午後0時半ごろ

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