話題の給油ラーメン、衝撃のコピーも「反対意見はなかった」

即席麺メーカー「エースコック」(本社:大阪府吹田市)の新商品が、意外な形で注目を集めている。話題となっているのは、「スーパーカップ1.5倍 トリプル豚醤油ラーメン」だ。

衝撃のフレーズが話題となった「スーパーカップ1.5倍 トリプル豚醤油ラーメン」

商品名の通り「豚」にフォーカスしたこってりラーメンだが、パッケージに表示されている「この油感・・・もはや給油!」というキャッチコピーに、SNS上は「パワーワードすぎる」「よくこれ通したなww」とザワザワ。インパクト大なコピーに迫るべく、同社の広報担当者に話を訊いてみた。

■「豚と油感をなんとか伝えたかった」

人気カップ麺シリーズ「スーパーカップ」が今年で35周年を迎えることを記念し発売された同商品。これまで「35」にちなんで35種のスパイスを使ったカップ麺や、YOASOBIとのコラボカップ麺などをリリースしてきたが、今回はそのフィナーレを飾る重要な商品なのだとか。

広報担当者によると、ロゴマークでもおなじみの「こぶた」が社のマスコットキャラクターであることから、最後はとことん「豚」にこだわる商品を出そう! ということで誕生。話題となったキャッチコピー「この油感・・・もはや給油!」と「トリプル豚」という商品名には、そんな「豚と油感」を重視した商品の魅力を、なんとか伝えたいという思いが込められているという。

「パワーワード」と話題のキャッチコピー「この油感…もはや給油!」

■ 商品開発「やりすぎぐらいちょうどいい」

また、同社といえば2022年にも「スーパーカップしょうゆラーメンが転生したら焼そばになった」という商品を発売するなど、度々そのネーミングセンスが話題となっている。今回もおよそ食べものに付けるとは思えない「給油」というワードが度肝を抜いたが、社内から反対意見などはなかったのだろうか?

そんな疑問をぶつけてみると、広報担当者は「当社では、商品開発の考え方のひとつに『やりすぎぐらいがちょうどいい』というものがあります。商品ポイントである大量の油を表すのにぴったりのコピーであったことから、特に反対意見などはございませんでした」と明かした。

豚脂・黒豚エキス・豚バラチャーシューの「トリプル豚」を使用。後入れの調味油を入れた瞬間、どろりと油たっぷりなスープに変化した

そこまで自信のある一品なら・・・と気になり、筆者も実食してみることに。お湯を注ぐまでは至って普通のカップ麺だったが、後入れの調味油を入れた瞬間、どろりと油たっぷりなスープに変化。

食べ終わったころには箸や口内、喉ごしもすべて「油」感で満たされ、たしかにこれは「給油」だ・・・と実感できる1杯だった。価格は308円。12月11日より全国で発売中。

取材・文・写真/つちだ四郎

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