神戸のパンダ、中国への返還延期 28歳タンタン、心疾患治療

中国への返還期限延長が決まった、神戸市立王子動物園のジャイアントパンダ「タンタン」=11月(同市提供)

 神戸市立王子動物園(同市灘区)は27日、雌の28歳のジャイアントパンダ「タンタン(旦旦)」について、加齢による心疾患の治療継続のため今月末となっていた中国への返還期限が1年延期されると発表した。

 園によると、タンタンは人間では80代に相当し、国内最高齢。秋以降、食欲や運動量が低く、睡眠時間が長い状態が続いている。中国側と協議し、引き続き検査と治療が必要で輸送のリスクも高いと判断した。

 タンタンは繁殖研究の目的で2000年に来園。20年7月に返還予定だったが、新型コロナウイルスの影響や心疾患の治療のため延期されてきた。22年春からは体調を考慮し一般公開を中止している。

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