GDO編集部が選ぶ2023年の10大ニュース<国内男子編>

2023年の国内男子ニュースを振り返る

2023年にGDOが配信した全ての記事の中から、編集部が独自に10大ニュースを選出。全5回にわたり、ことしのゴルフ界を彩ったホットな話題を振り返る。第1回は国内男子編。

10位:中島啓太がツアー最多シーズン9度目の最終日最終組

最終戦の最終日最終組は中島啓太、蝉川泰果、石川遼のペアリングだった(撮影/中野義昌)

シーズン最終戦の12月「ゴルフ日本シリーズJTカップ」で、中島啓太が記録の残る99年以降ではツアー最多となるシーズン9度目の最終日最終組に入った。これまでの最多記録は伊澤利光(01年)と石川遼(09年)の8回だった。

同組に入った中島、蝉川泰果、石川の平均年齢は25.7歳(中島23歳、蝉川22歳、石川32歳)で、大会史上最も平均年齢の若い最終日最終組となった。

9位:「VISAマスターズ」に今季最多のギャラリー2万3569人が来場

4日間で2万人超のギャラリーが熱戦を見守った(撮影/高藪望)

今平周吾がシーズン2勝目を挙げた11月「三井住友VISA太平洋マスターズ」には、4日間で2万3569人のギャラリーが来場。PGAツアーとの共催大会「ZOZOチャンピオンシップ」を除き、2023年シーズンの男子ツアーでトップの数字を記録した。

今季、2万人超を記録した大会は「VISAマスターズ」(静岡)、「日本オープン」(2万1951人/大阪)、「Sansan KBCオーガスタ」(2万675人/福岡)、「中日クラウンズ」(2万444人/愛知)の4試合だった。

8位:平田憲聖が国内メジャー初制覇&大会史上最年少V

平田憲聖が国内メジャー初制覇を大会最年少Vで飾った(撮影/今井暖)

7月の国内メジャー第2戦「日本プロゴルフ選手権」で、平田憲聖が蝉川、金谷拓実らの追撃を振り切り、国内メジャー初優勝を挙げた。5月「ミズノオープン」に続くシーズン2勝目で、22歳246日での制覇は1973年のツアー制施行後では大会最年少となった。

7位:中島啓太が金谷拓実との“苦闘”を制してプロ初V

中島啓太と金谷拓実が最終日最終組でデッドヒートを繰り広げた(撮影/高藪望)

6月の「ASO飯塚チャレンジド」で、中島が3打差2位で迎えた最終日に「65」で回り、通算29アンダーで並んだ金谷とのプレーオフに突入。2ホール目にバーディを奪った中島が制してプロ転向後初優勝を手にした。

2学年上でアマチュア時代から切磋琢磨してきた“盟友”金谷とは3週連続最終日最終組で戦った。前週の国内メジャー「日本ゴルフツアー選手権」では2打差で敗れており、そのリベンジを果たした。

6位:岩崎亜久竜がナショナルオープンで涙のツアー初優勝

岩崎亜久竜がツアー初優勝をナショナルオープンで飾った(撮影/村上航)

10月に行われた男子ゴルファー日本一を決める国内メジャー「日本オープン」では、岩崎亜久竜が3打差7位で出た最終日に「65」をマークして逆転。プロ4年目でのツアー初優勝を、国内最高峰のナショナルオープンで飾った。

岩崎はツアー本格参戦1年目となった2022年に未勝利ながら賞金ランキング3位に入り、その資格で23年はDPワールドツアー(欧州ツアー)に参戦。海外での苦戦が続く中、シーズン国内ツアー出場10試合目でビッグタイトルを獲得して涙を流した。

5位:池田勇太の連続賞金シードが14シーズンでストップ

池田勇太の連続賞金シードが14シーズンで途絶えた(撮影/中野義昌)

11月「カシオワールドオープン」をシード圏内の賞金ランク63位で迎えた池田勇太が、最終日に「77」と崩れて圏外のランク69位に後退。ツアー通算21勝を誇る池田の連続賞金シードが14シーズンでストップした。

12月にはファイナルQT(最終予選会)に出場して初日10位でスタートしたが、第2ラウンドスタート前に右手痛のため棄権した。

4位:金谷拓実が“完全優勝”で国内メジャー初V

金谷拓実が国内メジャー初優勝を完全Vで飾った(撮影/和田慎太郎)

国内メジャーのシーズン初戦「日本ゴルフツアー選手権」。金谷が首位で出た最終日を「71」でプレーして中島、岩田寛、稲森佑貴らを振り切り、国内メジャー初優勝を初日から首位を守る“完全V”で飾った。

最終日最終組で回った前週「ミズノオープン」では会場に駆けつけた闘病中の母・美也子さんに勝利を見せられなかったが、「母の姿を見て、また頑張ろうと思った」。魂のこもったプレーで初のメジャータイトルをもぎとった。

3位:蝉川泰果が大会最年少Vで日本タイトル2勝目

蝉川泰果が2つ目の日本タイトルを手にした(撮影/中野義昌)

シーズン優勝者や、賞金ランキング上位者ら30人のみが出場できる12月の最終戦「ゴルフ日本シリーズ JTカップ」では、蝉川が首位で出た最終日に「68」をマーク。後続を1打差で振り切り、アマチュアで制した2022年の「日本オープン」に続く2つ目の日本タイトルを手にした。22歳326日での大会制覇は、羽川豊(23歳363日)を抜いて史上最年少となった。

2位:杉浦悠太がツアー史上7人目のアマ優勝

杉浦悠太がツアー史上7人目のアマチュア優勝を果たした(撮影/松本朝子)

松山英樹、ブルックス・ケプカ、ウィンダム・クラークらが出場した11月「ダンロップフェニックス」で、後続に4打差をつけて最終日をスタートした杉浦悠太が「71」で回り、中島、蝉川らを抑えてレギュラーツアー史上7人目のアマチュア優勝を達成した。開催50回の歴史を誇る同大会でアマチュア選手が勝つのは史上初の快挙だった。

1位:中島啓太がツアー史上3番目の若さで賞金王戴冠

中島啓太が史上3番目の若さで賞金王に輝いた(撮影/中野義昌)

シーズン最多の3勝を挙げた中島が、18歳の石川(09年)、21歳の松山(13年)に次ぐツアー史上3番目(23歳)の若さで賞金王に輝いた。

12月には来季PGAツアー出場権をかけた最終予選会に挑戦したが、5位タイまでの通過ラインに届かず。来季は欧州ツアーを主戦場にする意向を示し、同ツアーの年間ポイントレース(レース・トゥ・ドバイ)上位10人に与えられるPGAツアー出場権の獲得を目指す見込み。

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