喜んでるとは限らない?犬が『笑顔』を見せる時の気持ち3選 ストレススマイルの存在と見極め方まで

犬が「笑顔」を見せる時の気持ち

犬の笑顔ってめちゃくちゃ可愛いですよね♡ 優しく微笑んでいることもあれば、にっこり笑っていることもありますし、愛想笑いや苦笑いもします。

どれも全部可愛いのですが、犬は本当に喜んで笑顔を見せてくれているのでしょうか。

1.大好き♡

犬の笑顔には「大好き♡」の気持ちが込められています。

にこにこ笑顔の犬にジッと見つめられたことはないでしょうか。その笑顔には、「大好き♡」の気持ちと、あなたへの愛情がたっぷりと込められています。

笑顔で返してあげると、もっと喜びますし、より良い関係が築けると思います。

見知らぬ犬の場合は(なぜそんなに笑顔で見つめてくるんだろう…?)と不思議に思うかもしれませんが、そんな時もぜひ笑顔で返してあげてくださいね。人が大好きで、あなたの興味を持ったのだと思います。

2.満足しました♡

犬の笑顔には、「満足しました♡」という気持ちが込められています。

お散歩から帰宅した時、ごはんやおやつを食べた後など、笑顔でくつろいでいることがありますが、満足できて嬉しいのです。

愛犬の笑顔を見ると、仕事でひどく疲れて帰った日も(少し無理してでもお散歩に連れて行ってあげられて良かった)と感じるものです。

3.緊張している

犬が笑顔を見せる時、緊張していることがあります。

自分の気持ちを落ち着かせたいと考えている時、笑顔のような表情になるのです。緊張や興奮する気持ちから呼吸が荒くなり、パンティングをする口元が笑顔のように見えているとも考えられます。

動物病院の待合室でソファーに座っていると、隣の犬が笑顔で見つめてくることがあるのですが、私に向けた好意ではなく、緊張していて「助けて~」と言っているのではないかと感じます。

もしも愛犬に同じような笑顔が見られる時は、車の中で待機するなど対応すると、落ち着いて過ごせると思います。

「ストレススマイル」とその見極め方

犬の笑顔には、「ストレススマイル」と呼ばれるものがあります。喜んで笑っているようにも見えるのですが、よく見てみると「ん?」と、異変に感じられることがあります。

口角が真横に引っ張られている

ストレススマイルは、犬の口角が真横に引っ張られているように見えます。喜んでいる時の笑顔の場合では、上に上がって見えます。

口角の引っ張られている方向が、「真横」なのか、「上」なのか、が見極めるポイントです。

目を見開いている

ストレススマイルは、犬が目を見開いているように見えます。

もともと目が大きな犬もいますが、ストレススマイルの時は、目が飛び出てしまいそうなほど大きく見開いて見えます。

喜んでいる時の笑顔の場合では、目を細めるようにしていることがあり、見極めるためのポイントになると思います。

舌が蒼白くなる

ストレススマイルは、緊張や興奮する気持ちから、舌が蒼白く見えることがあります。これは強いストレス状態なので、すぐにストレスを緩和させてあげなければならない状態です。

健康的な犬の舌の色はピンク色です。

そのため、笑顔の犬の舌が蒼白く見えたり、紫色っぽく見えたりするときは、ストレススマイルである、と見極めることができます。

緊張や興奮、ストレスから解放されると、一気に血流が良くなり、舌が真っ赤に見られることがあります。

まとめ

犬が笑顔を見せる時の気持ちを3つ解説しました。

  • 大好き♡
  • 満足しました♡
  • 緊張している

犬が笑うのは、喜んでいる時ばかりではありません。喜んでいると思って近づいたり触ったりすると、唸ったり咬みついたりすることもあります。

喜んでいる時の笑顔とストレススマイルとを見極め、犬の気持ちに配慮したコミュニケーションを取るようにしましょう。

(獣医師監修:後藤マチ子)

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