子ども達が希望を持てる国へ、子育て世代の声を国会に!日本維新の会衆議院議員 阿部司氏(PR)

2021年衆議院議員選挙で初当選し、現在、日本維新の会代表付や国対副委員長などを務めてきた阿部司(あべ・つかさ)氏。子育て当事者の一人として、現役世代の収入増や子育て支援への大胆な予算確保、国会改革・政治改革などの政策実現に力を入れています。阿部氏が考える日本が抱え続けている課題と、その解決に向けた道筋を伺いました。

公のために身を投げ出した友の姿、政治の世界への入口は「友情」

選挙ドットコム編集部(以下、編集部):

政治家を志したきっかけを教えてください。

阿部司氏(以下、阿部氏):

大学時代からの友人の音喜多駿(現・参議院議員、日本維新の会政調会長)が初めて立候補した2013年の東京都議会議員選挙を手伝ったのが、政治との最初の接点となりました。応援のために選挙区である北区に引っ越したのですが、当時は自分がそこから選挙に出るなんて夢にも思いませんでした。

都議選では非常に厳しい戦いになるとの下馬評を覆して当選しました。親が政治家でもない、金も人脈もない一人の若者を、僕たちがみんなで力を合わせれば選挙に勝たせることができる、もっと言えば自分たちの声が政治に届けられるんだ、という強烈な成功体験となりました。

また、友人の背中を見て、公の仕事のために身を投げ出して挑戦する生き方も良いなと感じました。当時は外資系IT企業に勤めていましたが、そこから社会課題解決のために働ける政策シンクタンク「青山社中」に転職したことが政治家への道につながりました。

編集部:

「青山社中」ではどのようなプロジェクトをご担当されましたか?

阿部氏:

人口減少と過疎化が進む地方自治体の産業活性化のお手伝いをしていました。北関東のある自治体では、起業を増やすために行政と産業界のネットワークを構築し、今では100人以上の起業家などを輩出するコミュニティとなりました。

また、企業側から議員や行政に掛け合ってビジネスの障壁となっている規制の緩和を働きかける活動支援や、「日本の資源は人しかない」という問題意識に基づいたリーダー人材育成などにも携わってきました。

編集部:

友人の選挙を手伝ったきっかけから、政策を学んだことが政治の道につながったのですね。

阿部氏:

その根底には、今の若者世代は右肩下がりの日本しかみていないという問題意識や、このまま国が地盤沈下していかないために、自分に何かできることがあれば役に立ちたいという想いがありました。

選挙を手伝ってから政治を身近なものと感じるようになったのは確かですが、政治家になることをはっきり意識したのは2019年です。参院選に当選した音喜多と、東京維新の柳ヶ瀬代表から「ここ(北区)で維新の旗を立てよう」と衆議院議員選挙の予定候補者としてスカウトされた時ですね。

自民党の現状維持型の政治が続く中、維新のように改革が実行できる政党が必要だと感じていたことも相まって政治の世界に飛び込みました。今思えば、良いタイミングでした。

希望の持てる国へ!そのセンターピンは社会保障改革

編集部:

力を入れている政策を教えてください。

阿部氏:

まず、現役世代が希望を持てない国に先はない、そこに強烈な問題意識があります。その解決のためには各種規制緩和や税制改革などの構造改革が必要ですが、そのセンターピンは社会保障改革だと考えています。

物価高騰が続く中で、手取り収入はこの30年間で増えていません。構造的には、社会保障、年金医療費が増えて、現役世代から手取りが奪われていく形になっています。現役世代が所得増を実感できるようにしないと子どもは増えないし、経済も良くならない。 

編集部:

その解決策として考えていることは?

阿部氏:

現役世代の手取り所得を増やすための諸改革を実行するとともに、出産・子育て・教育などの分野で所得制限のない大胆な投資が必要です。働きながら子育てできる環境の整備はまだまだ不十分ですからね。

教育の経済負担を減らすために、日本維新の会では大学や専門学校を含む高等教育までの教育の完全無償化を政策として掲げています。もちろん、大学改革を実行することもセットです。

編集部:

少子化と高齢化が進んでいる中で、子育て支援と高齢者支援は財源確保の面で対立軸として語られがちですが、どのように考えていますか。

阿部氏:

現役世代の負担を減らし、元気を取り戻すことができれば、少子化対策や経済の活性化にもつながり、高齢者を含めて日本全体にとって好ましい循環をつくることができます。

岸田政権では現在、少子化対策の財源を全世代が負担する支援金制度の創設を検討していますが、日本維新の会としては別のアプローチを考えています。

新たに負担を増やすよりも、これまで先送りにされてきた医療制度や社会保障制度にメスを入れて財源を生み出すことが先決です。医療サービスが十分に提供され、高齢者の安心が担保されることを前提に、様々な無駄をなくし、現役世代に負担が偏重しすぎない、持続可能なやり方を模索すべきだと考えています。

先日、第二子が生まれたのですが、今の子ども達が大人になったときに、この国に絶望しないように、私たちの世代で現在の制度を変えなくてはなりません。

「身を切る改革」の真髄は一時的なコストカットではない!

編集部:

「政治とカネ」の問題が後を絶たない中で、日本維新の会は「政治改革・国会改革」にも力を入れています。

阿部氏:

特に、今は自民党の派閥を中心とした「政治とカネ」への不信感が高まっていると、町場の声を聞いて感じ取れます。今こそ議員の襟を正す、抜本的な改革を行うべきです。政治資金規正法については現在党内でも改革案を練っているところですが、とにかく政治にかかるお金の流れをオープンにしていくことが大事だと考えています。日本維新の会が追及した文書通信交通滞在費(※1) の問題もそうですが、民間であれば、経費を使ったらレシートや領収書を経理担当や税務署に提出するのが当たり前ですが、国会議員はそれをやらなくて良いというのは普通の感覚と明らかにかけ離れています。そのため、維新はずっと旧文通費の使途公開をやるべきだと訴えてきましたし、自主的に領収書の公開を実行してきました。とにかく透明性を高めていくことが重要です。

また、時代に合わないおかしな待遇も変えていくことも大事です。例えば今年の通常国会の最後には、国会の各委員長に1日当たり6000円の手当を廃止するための法律改正を実現しました。

日本は社会保障改革始め、抜本的な構造改革が必要なほど課題が山積していますが、そもそも政治に信頼がないと必要な改革を進められません。国民からの信頼を取り戻すために「身を切る改革(※2)」を継続しながら、政治改革と国会改革を進めていくことが必要なのです。

(※1)国会議員には議員報酬とは別に毎月100万円のお金が支給されているが、領収書の公開義務がない。

(※2)日本維新の会は議員報酬の返上を継続し、大阪では議員定数の削減も実現している。

編集部:

「身を切る改革」といえば、大阪のイメージが強いです。

阿部氏:

そうですね、私の地元の東京都でも馴染みが薄いように思います(苦笑)。

ただ、あまり知られていませんが「身を切る改革」の目的はコストカットではありません。議員が議席や給料を減らすことが、役人(行政)側が行財政改革に取り組むためのエンジンとなります。

リーダーが襟を正すことで改革を推進していく。これこそが身を切る改革の目的です。

編集部:

日本維新の会は「野党第一党」を目標に党勢拡大を進めていますが、現在の国会の中で「壁」を感じたことはありますか。

阿部氏:

最後は結局多数派の意見が通るので、議席を増やすことの重要性を感じています。

今年の臨時国会で審議された、旧統一教会の財産保全に関する法案も、私も提出者として携わりましたが、日本維新の会は国が教会の財産を包括的に保全する内容を盛り込んで立憲民主党と共同で提案してきました。しかし、最後は自民党が各所に配慮する形でまとめた、民事訴訟によって個別の財産保全を請求できる法案が採用されました。

最後まで粘って修正に回りましたが、影響力を発揮する団体の意が色濃く残る内容にとどまってしまいました。

編集部:

筋が通った主張でも、議席を持っていなければ通らないと感じたのですね。

阿部氏:

国会は「国対政治」なので、アンダーテーブルでの合意形成が肝になります。最終的に数の論理で説き伏せられるからこそ、少しずつでもあるべき方向に軌道修正をかける地道な積み重ねが必要なんです。

こうした一般常識からかけ離れた国会慣行を徹底的に見直し、情報公開を進めて「国民のための開かれた政治」を目指すことが中長期的な目標ですが、今のシステムがこうなっている以上はそこで実績を積めるよう取り組みます。もちろん、日頃の活動やSNSなどでの発信を通じて、少しでも国民の皆さんの関心を高め、世論を喚起していくことも重要ですので、そちらも頑張っていきます。

編集部:

1期目にして国対副委員長を務められた阿部さんならではの視点ですね。

阿部氏:

うちのある先輩議員も「改革はせなあかんねんけど、やりすぎるとうまくいかない」と常に細心の注意を払って各会派交渉に当たっています。政治はタイミングが大事で、変わるときは変わる流れがきますが、そうでないときに強行すればつぶされてしまうということを学んでいます。

僕も改革は必要だと思っていますが、全ての社会課題が白黒で決着できるものではないと感じています。それぞれの矛盾を最大限統合して解いていく営みが政治だと思っています。

日本維新の会が自民党に代わる「新しい責任政党」とならなければいけません。そのためには実現可能性が低い、高いボールを投げるだけでは自民党の対案にはなりえませんからね。

政治家、そして子育てに悩む一人の父親の顔も

編集部:

プライベートはどのように過ごされていますか。

阿部氏:

先ほども触れましたが、第二子が誕生しました!家にいる時は子どもの食事の面倒をみたり、一緒に公園に遊びにいったり、子どもと過ごす時間を大切にしています。あとはサウナが好きなので仕事の合間に行ったりもします。独身の頃は剣道や空手の稽古もしていましたが、最近は足が遠のいてしまいました。犬も大好きですが、今は子どもで手一杯ですね。

仕事と家庭の両立は常に頭を抱えているテーマでもあります。朝は駅頭活動をしているので、その代わりに夜はなるべく上の子のお迎えに行くようにするなど、できる限り子育てに関わるようにはしているのですが……。

政治活動はチキンレースみたいな側面もあるので、活動量は落とせません。また、地域行事に参加したり、地元の方々とお話するのは楽しいし、政策の参考になる貴重なご意見をいただけることも多いので、ついついそちらに偏ってしまいがちです。夏もお祭りが沢山あったのですが、いたるところで本気でお神輿を担ぎまくっていたら首を痛めて何ヶ月もコルセット生活をすることになってしまいました笑。お祭り男なんですよね。

かといって、そればかりやっていて育児がワンオペになってしまっては妻への負担が非常に重たいものになってしまいます。

編集部:

特に政治の世界では朝から晩まで活動しないと選挙に勝てない、という意識が強いですよね。

阿部氏:

学生時代に体育会系の部活に所属し、ノルマが厳しい外資系会社に勤めた経験がある自分でも、こうした政治家の置かれている労働環境はかなり特殊だと感じています。

政治に携わるべき子育て世代が政治に参画するためにも、社会全体で意識を変えていかなくてはならないと痛感しています。 

そのためにも、普段の政治活動に加えて、これからは特にネットを活用した情報発信に力を入れたいと考えています。何より、家族と過ごせないのは自分が辛いですからね。まだまだですが、試行錯誤しながら頑張っていきたいと思います!!

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