愛猫がハァ…と『ため息』をつくときの3つのキモチ 人と同じで落ち込んでいるの?

1.リラックスしていい気分

猫がため息をつく理由のひとつは、リラックスしているからです。わたしたち人間のように何かに悩んだり、深く落ち込んだりしているというわけではありません。

たとえば、猫がふかふかのお布団に飛び乗ったときや、太陽に当たってくつろいでいるときに、ため息をつくことがあります。愛猫が毛づくろいのあとに「フゥ〜」といって、目をつむっている姿を見たことがある人も多いのでは?

これは、私たち人間がお風呂に入ったときに「ふぅ〜っ」「はぁ〜」と深く息を吐き出すのに似ています。安堵のため息といってもいいかもしれませんね。

2.疲れちゃって思わずため息

狩りやおもちゃを使った遊びなど、ターゲットを獲ろうとする行動は、猫にとって緊張感のある活動です。そのため、緊張感から解放された活動の合間や終わりには、鼻からため息をつくことがあります。

猫は基本的に鼻からしか呼吸しないため、ため息も鼻から「フン〜ッ」と息を吐き出します。それまで激しく動いていたときは、呼吸が速くなっているので、ちいさなため息には気付きにくいかもしれません。

活動後のため息は、それまで興奮状態で緊張した身体に溜まっていた疲れを、一気に解放するのに役立つのです。

3.落ち着くための気持ちの切り替え

猫がため息をつく理由の中には、日常から生まれる小さな不満も影響しています。嫌なことを忘れるためのため息です。

たとえば、離れた場所へ飛び移ろうとするも届かずに失敗してしまったとき。あるいは、おもちゃをキャッチするタイミングを逃して空振りしたときなど、何事もなかったかのような顔をして、鼻でフ〜ッとため息をつくことがあります。

愛猫の挑戦に、現実がついてこなかった落胆のため息には、見ているこちらも思わず「あぁ〜、残念!」と言いたくなってしまいます。

こんなときのため息は、失敗をさっさと忘れて落ち着こうと気持ちを切り替えているところなのです。猫は常に前向きなんですね。

愛猫がため息をしているときに注意したいこと

通常のため息は、自律神経による働きで起こるもので一過性のものがほとんどです。

通常、口呼吸をしない猫が口でため息をしたり、連続でため息をついたりするときは、身体に以下のような不調があるかもしれません。

  • 鼻づまり
  • 鼻の中の異常、違和感
  • 熱中症などの過呼吸

また、ため息のような呼吸が何日も続いている場合は、呼吸器や心臓(肺水腫)などの異常が考えられます。

若い猫に比べて、高齢猫は呼吸器系の機能が低下することがあり、ため息に似た呼吸が増える場合があります。

このような呼吸の異常には緊急性が高いケースもあるため、すみやかに病院を受診するようにしましょう。

まとめ

猫がため息をつくのは、「リラックスして気分がいい」「疲れた」「ヨシ、気分を切り替えよう」という気持ちのときです。

ひなたぼっこでくつろいでいるときや、遊びの終わり、何か失敗したときなどに猫のため息姿が見られるかもしれません。

ため息は、身体から自然に発生する反応です。猫が飼い主に対して嫌な気分にさせようと、わざとしているものではありません。その点は安心ですね。

もし、愛猫が口でため息をしていたり、あまりにため息の頻度が多かったりする場合は、健康上の問題があるかもしれません。

高齢猫の場合は呼吸器系の機能低下にも注意が必要です。異変があるときには、動物病院で相談するようにしましょう。

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