アシカが巨体揺らし「世海平和」揮毫 茨城・大洗水族館 水戸葵陵高書道部と共演

生徒と一緒に書道パフォーマンスするカリフォルニアアシカのゴエモン=大洗町磯浜町

アシカと水戸葵陵高(茨城県水戸市千波町)の生徒が共演する書道パフォーマンスが27日、同県大洗町磯浜町のアクアワールド県大洗水族館で行われた。アシカの「ゴエモン」と「プリン」が生徒と協力し、新年の平和への願いを込めた「世海平和」や「生命」などの文字を揮毫(きごう)した。

同校書道部の生徒9人が音楽に合わせて踊る中、書道歴10年のアシカ2匹は大きな体を揺らしながら、くわえた毛筆を駆使し、「世海平和」や「挑戦」の文字を力強く書き上げた。

クライマックスでは、生徒がさらに大きな紙に「世界をつなぐ海」と記した後、2匹が「生命」の2文字を書き、天に尾を突き上げてポーズを決めた。観衆約450人からは大きな拍手が贈られた。共演は22年末に続き2回目。書道部と水族館は11月から打ち合せを始め、本番と同じ会場で3回ほど練習を重ねた。

同県笠間市から夫婦で訪れた赤津美由紀さん(48)は「アシカの筆遣いが上手で驚いた。海を背景に、いつもと違う書道パフォーマンスが見られて感動した」と笑顔を見せた。書道部長の斉藤悠桜さん(16)=2年=は「アシカに筆を渡す瞬間は緊張した。お客さんの手拍子と笑顔がうれしかった」と話した。

作品は1月21日まで館内に展示される。アシカ単独の書道パフォーマンスも同日まで開かれる。

© 株式会社茨城新聞社