仏像の頭部から見つかった紙の束に記された内容が明らかに 福山市の明王院 700年近い時を経て

2023年夏、福山市の寺院「明王院」にまつられた仏像の頭部から見つかった紙の束に記された内容が12月27日、700年近い時を経て明らかになりました。

福山市草戸町にある「明王院」は、本堂と五重塔が国宝に指定されています。五重塔は、南北朝時代の1348年に建立されたとみられ、ここに安置されている「木造弥勒菩薩坐像」の頭部から折りたたまれた紙の束が見つかっていました。その後、坐像の修理のために取り出していました。そして、紙には仏の姿を描いた印が複数か所押されており、3点が「印仏」と呼ばれるものと判明しました。描かれた仏は、釈迦如来と薬師如来。地蔵菩薩の3つ。他の寺から発見された「印仏」と比較した結果、「仏像が製作されたとされる14世紀のものと見られる」としています。この中には、太刀などについて書いた書状もありました。

■明王院 片山尊之 副住職

「時空を超えたメッセージを受け取ったように感じている。」

明王院と座像の調査をした福山市は、2024年の一般公開を検討しています。

【2024年12月27日】

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