2023年、1票以内の僅差で決着した選挙の数は……?!「あなたの1票が、人生を、社会を、変える」

選挙ドットコムでは日本全国の選挙管理委員会(以下、選管)から選挙情報を入手しデータベースとして集約・掲載しています。

今回は、選挙ドットコムが情報を収集することのできた2023年の全国1539選挙(衆議院補選:2、参議院補選:2、首長選挙:465、議会議員選挙:992、議会議員補欠選挙:74、議会議員再選挙:4)のうち、僅差で当落がわかれた選挙をまとめてご紹介します(記事中データで特に注釈がないものは全て選挙ドットコム調べ)。
※同じ日に複数選挙区で行われた選挙は1つにまとめています。例えば東京都議会議員補欠選挙で同じ日に4選挙区で行われている場合は1つとカウントしています。

>>2022年、1票以内の僅差で決着した選挙の数は……?!「あなたの1票が、人生を、社会を、変える」

10票差以内で当落が分かれたのは全選挙の1割!

2023年に行われた選挙のうち、10票以内の差で最下位当選者と次点で落選した候補者が決まった選挙は165。今年1年にあった全ての選挙の約10%となりました。

その中で得票同数でくじ引きとなったのは8選挙1票差で当落が決まった選挙は13でした。

得票数が同じだったためくじ引きで当落が決まった選挙(0票差):8選挙

1月15日・佐賀県上峰町議会議員選挙

最下位当選の鈴木ちはる氏、次点の中山いつお氏、それぞれ得票数は282票

2月12日・和歌山県美浜町議会議員選挙

最下位当選の山﨑えつこ氏、次点の仲ともや氏、それぞれ得票数は270票

4月23日・大阪府富田林市議会議員選挙

最下位当選のなんざい哲平氏、次点の岡田ひでき氏、それぞれ得票数は1246票

4月23日投票・北海道大樹町議会議員選挙

最下位当選のよしおか信弘氏、次点の出貝光基氏、それぞれ得票数は127票

4月23日投票・島根県知夫村議会議員選挙

最下位当選の並河孝成氏、次点の堂下勝也氏、それぞれ得票数は32票

4月23日投票・栃木県野木町議会議員選挙

最下位当選の鈴木たかよし氏、次点の小泉りょういち氏、それぞれ得票数は417票

4月23日投票・青森県階上町議会議員選挙

最下位当選の上道二三男氏、次点の磯島富盛氏、それぞれ得票数は242票

4月23日投票・大分県姫島村議会議員選挙

最下位当選のやましただいすけ氏、次点のおいざきていいち氏、それぞれ得票数は106票
※ただし、おいざき氏はその後、辞職に伴う繰り上げ当選

1票差で当落が分かれたのは13選挙!

2月5日投票・福岡県上毛町議会議員選挙

最下位当選の宮本理一郎氏・243票、次点のやすもと慶彦氏・242票

4月23日投票・鹿児島県南種子町議会議員選挙

最下位当選の平畠つよし氏・175票、次点の広浜正治氏・174票

4月23日投票・栃木県小山市議会議員選挙

最下位当選のかたやまてるみ氏・1049票、次点の荒井さとる氏・1048票でした。

選挙後に市選管に異議申し立てがあり、かたやま氏の当選を無効とする採決をしましたが、同氏がこの取り消しを求める訴訟を起こしおり、現時点で決着していません。

4月23日投票・千葉県銚子市議会議員選挙

最下位当選の桶谷のりゆき氏・792票、次点のかつうら清吉氏・791票

4月23日投票・鹿児島県阿久根市議会議員選挙

最下位当選の竹之内かずみつ氏・384票、次点の川上よういち氏・383票

4月23日投票・新潟県柏崎市議会議員選挙

最下位当選のさんぐう直人氏・1087票、次点の秋間かずひで氏・1086票

4月23日投票・奈良県十津川村議会議員選挙

最下位当選の中たくや氏・178票、次点の丸田たけお氏・177票

4月23日投票・北海道置戸町議会議員選挙

最下位当選の石村よしひろ氏・140票、次点の高谷いさお氏・139票

4月23日投票・北海道洞爺湖町議会議員選挙

最下位当選のおおや治氏・116票、次点の宮下あきら氏・115票

4月23日投票・北海道神恵内村議会議員選挙

最下位当選の伊藤公尚氏・51票、次点の田中正浩氏・50票

4月23日投票・宮崎県新富町議会議員選挙

最下位当選のずし孝一氏・339票、次点の森松享俊氏・338票

4月23日投票・秋田県上小阿仁村議会議員選挙

最下位当選の北林よしたか氏・97票、次点の武石たつひさ氏・96票

5月14日投票・北海道石狩市議会議員選挙

最下位当選の山田としひと氏・584票、次点の大野みきやす氏583票

0~2票差の間で明暗が分かれた選挙も……

4月23日投票・東京都新宿区議会議員選挙

最下位当選の高月まな氏・1569票、次点の中村たかゆき氏・1568.701票。0.299票差でした。

4月23日投票・東京都中野区議会議員選挙

最下位当選のいさ哲郎氏・1585票、次点の田中ヒロシ氏1584.585票。0.415票差でした。

この選挙をめぐっては、都選管が票を再点検していさ氏の当選無効を採決しましたが、その後の訴訟では当選無効の採決を取り消して同氏の当選を認める判決が下されました。

4月23日投票・鹿児島県中種子町議会議員選挙

最下位当選の永浜かずのり氏・260.368票、次点の下田けいぞう氏259.672票。0.696票差でした。

4月23日投票・岐阜県養老町議会議員選挙

最下位当選の清水ゆみこ氏・522票、次点のよしだあつお氏521.120票。0.88票差でした。

4月23日投票・東京都世田谷区会議員選挙

最下位当選のおおば正明氏・3621.307票、次点の三井みほこ氏・3620票。1.307票差でした。

4月23日投票・愛知県江南市議会議員選挙

最下位当選のいなやま敏明氏・1045票、次点の安藤よしひろ氏・1043.460票で、1.54票差でした。

2票差、3票差……まだまだあった僅差の選挙戦

2票差:20選挙

1月15日投票・高知県馬路村議会議員選挙

2月19日投票・愛媛県松野町議会議員選挙

4月9日投票・岡山県議会議員選挙 笠岡市選挙区

4月23日投票・山形県河北町議会議員選挙(2.255票差)

4月23日投票・北海道幌加内町議会議員選挙

4月23日投票・福岡県春日市議会議員選挙

4月23日投票・福岡県久留米市議会議員選挙

4月23日投票・香川県さぬき市議会議員選挙

4月23日投票・岡山県新庄村議会議員選挙

4月23日投票・長野県辰野町議会議員選挙

4月23日投票・北海道占冠村議会議員選挙

4月23日投票・奈良県曽爾村議会議員選挙

4月23日投票・福岡県みやこ町議会議員選挙

4月23日投票・東京都小笠原村議会議員選挙

4月23日投票・千葉県横芝光町議会議員選挙

6月4日投票・千葉県市原市議会議員選挙

8月6日投票・千葉県柏市議会議員選挙

9月17日投票・山形県中山町議会議員選挙

11月12日投票・福島県川俣町議会議員選挙

12月3日投票・和歌山県北山村議会議員選挙

3票差:21選挙

2月19日投票・宮崎県門川町議会議員選挙

4月23日投票・長野県川上村議会議員選挙(3.009票差)

4月23日投票・東京都小平市議会議員選挙(3.77票差)

4月23日投票・福島県檜枝岐村議会議員選挙(3.882票差)

4月23日投票・三重県朝日町議会議員選挙

4月23日投票・千葉県習志野市議会議員選挙

4月23日投票・熊本県水上村議会議員選挙

4月23日投票・兵庫県西宮市議会議員選挙

4月23日投票・北海道帯広市議会議員選挙

4月23日投票・茨城県行方市議会議員選挙

4月23日投票・埼玉県滑川町議会議員選挙

4月23日投票・兵庫県太子町議会議員選挙

4月23日投票・鳥取県日野町議会議員選挙

4月23日投票・北海道羽幌町議会議員選挙

4月23日投票・青森県東通村議会議員選挙

4月23日投票・福島県鮫川村議会議員選挙

4月23日投票・佐賀県江北町議会議員選挙

4月23日投票・鹿児島県三島村議会議員選挙

6月4日投票・山梨県丹波山村長選挙

8月6日投票・福島県須賀川市議会議員選挙

12月10日投票・鹿児島県南九州市議会議員選挙

落選した候補者がいたからこそ、有権者は選ぶことができた

10票以内の差で決まった選挙が165あったということは、10票以内の差で落選してしまった候補者が165人もいたということになります。その一方で、無投票となったケースが732例ありました。

もし落選した候補者が立候補していなければ、その選挙は無投票で終わってしまいました。「落選した候補者がいたからこそ、私たち有権者は選挙で議員を選ぶことができた」と考えれば、1票の価値や選挙の重要性をもっと感じることができるかもしれません。

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