オープンAIとMSを提訴 NYタイムズ、著作権侵害

ニューヨーク・タイムズ本社

 【ニューヨーク共同】米新聞大手ニューヨーク・タイムズ(NYT)は27日、著作権を侵害されたとして対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を開発した米新興企業オープンAIと提携先の米マイクロソフト(MS)を相手取って損害賠償を求める訴訟をニューヨークの裁判所に起こした。NYTの記事を違法に利用し、AIに学習させたとしている。

 訴えによると、チャットGPTや、MSの対話型AI「コパイロット」がNYTの記事の詳細な要約や抜粋を回答することにより、購読料や広告収入が損なわれたと主張。NYTは同社の記事が組み込まれた対話型AIと、その技術基盤である大規模言語モデルを破棄することも求めた。

 NYTは、オープンAIとMSが対価を支払い、コンテンツを利用することに向けて交渉したものの、合意に達しなかったと説明している。

 オープンAIは7月に米AP通信と、12月にドイツのメディア大手アクセル・シュプリンガーとそれぞれ記事利用などに関する提携を発表した。

米オープンAIのロゴ=2月(ロイター=共同)
米ニューヨーク中心部にあるニューヨーク・タイムズの本社(共同)

© 一般社団法人共同通信社