TomTom、マイクロソフトとの協業で自動車向け生成AI開発

TomTom(以下、トムトム)は12月19日、マイクロソフトとの協業による、世界の自動車業界向け生成AIの開発を発表した。

今回開発した生成AIは、マイクロソフトのAI分野における進歩を活用したものだ。インフォテインメント、位置検索ならびに車両コマンドシステムとの、より高度な音声対話を可能にしている。これにより、ドライバーは、車と自然に会話したり、1回の会話でAIアシスタントに特定の場所へのナビゲートやルート上の特定の停留所の検索を依頼したりすることができる。

また、今回のソリューションは、Azure Kubernetes Service、Azure Cosmos DB、Azure Cognitive Servicesにくわえて、大規模言語モデル(LLM)を活用し、Microsoft Azure OpenAI Serviceを統合している。さらに、この音声アシスタントは、他の自動車インフォテインメントシステムに統合することが可能だ。これにより、自動車業界の利用者は、自社のブランディングとドライバー体験を保ちつつ、カスタマイズ可能なインターフェイスの市場投入までの時間を短縮することができる。

このソリューションは、オープンモジュール式の車載インフォテインメントプラットフォームであるTomTom Digital Cockpitにも組み込まれているという。

■トムトム Chief Revenue Officer マイク・スクーフス(Mike Schoofs)氏のコメント

トムトムがマイクロソフトと共有するビジョンは、生成AIでイノベーションを推進し、さらに優れたソリューションをお客様に提供することです。トムトムのナビゲーションとテクノロジーの専門知識を活用し、人々が車と対話する画期的な新しい方法を創造します。両社が得意とするものを1つのソリューションに統合することで、ドライバーは車に何でも尋ねることができ、車はそれを実現してくれると信じることができるようになります

■マイクロソフト Manufacturing and Mobility Industry担当コーポレートバイスプレジデント ドミニクウィー(Dominik Wee)氏のコメント

私たちは、トムトムとの長年にわたる協力関係を基盤に、マイクロソフトのクラウドにおけるAIの進歩とトムトムの自動車に関する専門知識を融合させ、ドライバーと自動車メーカーにAIを活用した新しいツールを提供します。この統合により、自動車メーカーは独自のブランドアイデンティティを保ちながら、高度に差別化されたユニークなコックピット体験を提供できるようになります

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