定番の「換気扇をオキシ漬け」「炊飯器を台所洗剤で」実はその大掃除の方法は正しくないかも!?

キッチン換気扇台所用洗剤でつけおき

今年も大掃除の時期がやってきました!

毎年、定番のやり方でお掃除していると思いますが本当にその方法で大丈夫でしょうか?なんでもきれいに落ちるから、この洗剤でつけ置き洗いする、きちんと洗っているのになんだか臭う、何をやってもうまくいかない……と諦めている人も多いはず。今回は、薬剤師でハウスクリーニングアドバイザーの資格も持っているりんごさん(@ririri031)に教えてもらいました。

■年末大掃除定番・換気扇のつけ置き洗いは中性洗剤が◎

換気扇の掃除の定番つけ置きといえば、オキシクリーンをはじめとするアルカリ性洗剤の漬け置き。このつけ置きで何でもきれいになる!と信じて、何でもかんでもつけ置きしていませんか?
「実は、基本的に換気扇のつけ置きにこの方法はおすすめしないんです。塗装が禿げてしまう可能性があるんです」と、りんごさん。

「オキシクリーンなどのアルカリ性洗剤は、油汚れを落とすには最適ですが、コーティングを剥がしてしまう可能性があるので、塗装やワックスを塗ってあるものは要注意です。中性洗剤ならば手軽にできて、油汚れもしっかり落ちます」

■水回りの掃除といえば「クエン酸」ではなく、「アルカリ電解水」を!

お掃除で大事なポイントは、汚れの性質と洗剤の液性の組み合わせ。「洗剤に、酸性・アルカリ性があることを知っている人は多いのですが、実は、汚れにもおおまかに酸性・中性・アルカリ性があるんです。

水垢はアルカリ性なので、酸性のクエン酸が効果的。でも、キッチン周りに多い油汚れやお風呂周りの手垢・皮脂汚れは酸性なので、アルカリ性のアルカリ電解水を吹きかけることで、こびりついた油汚れも取れやすくなるんです」

液性で汚れの解除方法を考えておくと、汚れをどう落とすか困った時にも役立ちますね!
ちなみに、アルカリ電解水は、汚れを落とすだけでなく、生ゴミなどの臭いの軽減や除菌効果も期待できるそう。100均でも手軽に購入できるので、1本常備しておくことをおすすめします!

■炊飯器の臭いは台所洗剤だけでは落ちない!

内蓋まで取ってしっかり洗っているのに、なかなか臭いが取れない、炊飯器の臭い。それもそのはず。

「炊飯器の汚れの原因は、ご飯を炊く時に発生するお米のでんぷん質。高温の水蒸気と混ざって、通気口を通り、炊飯器の外側にも付着します。しばらくして、乾燥すると一見気にならなくなるものの、蒸気が通過した部分に汚れは付着したまま。その汚れから雑菌が繁殖し、臭いやカビの原因になるんです」

そんな炊飯器の臭いには、水回り掃除でストックしている「クエン酸」が大活躍! りんごさんによると、クエン酸を入れて炊飯するだけで、付着した汚れがとれて臭いもスッキリするとのこと。

炊飯器の中にクエン酸を20g入れ、そこに水を目盛の線ギリギリまで注ぎ、「白米」メニューを選んで、炊飯ボタンを押すだけ。炊き終わった後は冷めるまで待ち、いつものように台所用洗剤で洗って終了です(ただし、土鍋タイプではこの掃除方法は使えないので要注意!)。

意外と知らなかった目からうろこの洗剤選びと掃除方法!今年は手軽にできるこの方法で汚れも臭いもすっきりシャットアウト!短時間に手軽にできるので早速、試してみてください。そして清々しい空間で気持ちのよい新年を迎えてくださいね!

(取材:高橋 史/atrio)

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