ベンチ要員のヴァランを巡りスペイン、ドイツのビッグクラブによる争奪戦勃発か

写真:ヴァランの実力は間違いないだけに、彼の下す決断に注目が集まる

マンチェスター・ユナイテッドで出場機会に恵まれていない元フランス代表DFラファエル・ヴァランを巡り、レアル・マドリードとバイエルンが争奪戦を繰り広げているという。スペイン『スポルト』紙の電子版が伝えている。

ヴァランは現在、マンチェスター・ユナイテッドでハリー・マグワイアやヴィクター・リンデロフ、ジョニー・エヴァンスらの後塵を拝しており、ここまでリーグ戦での出場はわずか10試合にとどまっている。

そのため1月のマーケットでの移籍が取り沙汰されており、サウジ・プロフェッショナルリーグのクラブが移籍先の有力候補とされていたが、ここに来てヴァランの古巣であるレアル・マドリード、そしてバイエルンが急浮上した。

レアル・マドリードはエデル・ミリトンがラ・リーガ開幕戦で左ヒザ前十字靭帯断裂の大ケガを負ったのに加え、第17節ビジャレアル戦ではダヴィド・アラバも同じく左ヒザ前十字靭帯断裂での長期離脱が確定。センターバックの主力がアントニオ・リュディガーとナチョしかいない状況に陥っており、カルロ・アンチェロッティ監督が1月中の補強をクラブに要望し、即戦力としてチームにフィットできる理想的な補強候補としてヴァランの名前が挙がっている。

ヴァランは10シーズンにわたってレアル・マドリードに所属した経験があり、同クラブの環境は熟知している。また、マンチェスター・ユナイテッドとの契約は今シーズンまで(1年間の追加オプションあり)となっているため、たとえ完全移籍で獲得することになったとしても、高額の移籍金は必要ない。

しかし、争奪戦のライバルにバイエルンが名乗りを上げた。バイエルンでは韓国代表DFキム・ミンジェがAFCアジアカップに、モロッコ代表DFヌサイル・マズラウィがアフリカネイションズカップに出場する予定で、その場合は両者ともに1月から最長で2月上旬までチームを離れることになる。
同クラブのクリストフ・フロイントSDは「後ろの人材が足りないので、今後数週間のうちに対策を講じなければならない」と補強に乗り出すことを明言。ヴァランを補強候補としてリストアップし、2000万ユーロ(約31億4090万円)を用意しているという。

古巣復帰か、ドイツの強豪移籍か、あるいは現所属先でのプレー続行か。ヴァランはどのような決断を下すのだろうか。

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