ヒット公開中の芸能界で〝崖っぷち〟だった俳優2人の熱演作

女優の福原遥と俳優の水上恒司がW主演を務めた映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(成田洋一監督)が、12月22日から24日の週末3日間で動員約24万4000人、興行収入約3億1000万円を記録。累計では、動員が124万3000人、興行収入が15億8500万円を突破するヒット作となった。

同作は、作家の汐見夏衛氏による同名小説が原作。戦時中の1945年にタイムスリップした現代の女子高生・百合(福原)と、特攻隊員の青年・彰(水上)の切ない恋を描く。

このほど、撮影前の軍事指導&断髪式メイキング映像が解禁となった。映画製作にあたり、彰をはじめとする特攻隊員をキャスティングする際に「役に合っていること」が第1条件のほか、史実に沿うため「リアルに丸刈りにしてくれる人」という条件も外せなかったとという。

それを主演の水上を筆頭に、俳優の伊藤健太郎、嶋崎斗亜、上川周作、小野塚勇人は快諾。解禁となった映像は、クランクイン前に行われた断髪式の様子を収めたもので、自らの髪にハサミを入れた後、特攻隊員の役に入っていく面々の貴重な姿を見ることができる。

学生時代に野球部で丸刈りを経験している水上は、史実に近い髪形へ近づけるためミリ単位まで気にするこだわりを見せ、伊藤は自身の頭をなでながら「見慣れない」と笑った。

「水上、伊藤はともに俳優としての〝崖っぷち〟からはい上がった。水上は前所属事務所と契約をめぐる裁判沙汰になり、事実上の敗訴で前の芸名『岡田健史』を使えず。しかし、放送中のNHKの朝の連続テレビ小説『ブギウギ』などに出演。伊藤はひき逃げ事故を起こして不起訴になったものの、徐々に仕事をこなしていた。そんな2人だっただけに、丸刈りぐらい問題なかったはずで、熱演が共演作のヒットにつながった」(映画ライター)

2人にとって忘れられない作品になりそうだ。

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