名古屋市は、身寄りのない2人の遺体を火葬せず2年半あまり放置していたと発表しました。
墓地埋葬法では、引き取り手がいない遺体について、死亡した場所の市町村長が火葬することになっています。
しかし、名古屋市はおととし亡くなった90代の女性と50代の男性の2人の遺体を火葬せず、葬儀業者の保冷施設に保管したままにしていたということです。
市によりますと、担当していたのは昭和区役所の40代男性職員で、男性職員は必要な事務手続きを忘れ、業者からの問い合わせで気付いたにも関わらず言い出せなかったということです。
名古屋市ではおととしまでの3年間に、身寄りのない遺体を1年以上放置する事例が9件あり、去年8月、火葬までを原則1か月以内に終えるよう手引きを改正していました。
市は遺体の戸籍を調べ、遺族に引き取りの意向を確認するとともに担当者の処分を検討するとしています。