強い弾力の食感 グミ菓子好調 カバヤ食品、来年で発売10年

カバヤ食品が売り出す「タフグミ」。定番と大容量、季節商品の4種類ある

 菓子メーカー・カバヤ食品(岡山市北区御津野々口)のグミ菓子「タフグミ」の売れ行きが好調だ。強い弾力の食感で男性の心をつかみ、フルーツ味を加えたことで女性のファンも取り込んでいる。発売から来年で10年。同社はラインアップの拡充やプロモーションの強化で販売増を狙う。

 タフグミは四角い形をした大粒で、一般的なグミよりかみ応えがあるのが特徴。10~30代の男性を主なターゲットに据え、2014年9月に発売した。

 売り上げに伸びが見えたのは21年9月ごろ。これまでエナジードリンクやコーラといった男性が好む味を中心に展開してきたが、同年秋に新機軸としてグレープなどのフルーツ系を投入すると、女性の支持も集め始めた。

 同社によると、集中力を高めたり小腹を満たしたりできるとあって、弾力の強い「ハード系」のニーズが増加。さらに色や形、大きさなど見た目がバラエティーに富んだグミはSNS(交流サイト)上で話題をさらい、タフグミも波に乗って売り上げを伸ばした。

 23年度は「最も注力している商品」に位置付ける。今春には品ぞろえを倍増させ定番2種類と大容量タイプ、季節商品の計4種類とした。季節商品はレモン、オレンジなどで、今はキウイ味を販売中。5、10月には岡山市出身の俳優鈴鹿央士さんを起用したテレビCMを発売以来初めて流した。

 戦略が奏功し、直近(22年12月~23年11月)のシリーズ合計の年間売上高は前年同期比で約1.7倍という。同社は「今後もさまざまな味を展開して存在感を高め、キャッチフレーズ通り『弾力がクセになる』ファンを増やしていきたい」としている。

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