帰省ラッシュ開始、改札前に50mの行列… 「トラブル多発」年末の新幹線“利用状況”は異常なし?

28日11時30分頃、東海道・山陽新幹線に乗車する帰省客(弁護士JP編集部)

いよいよ本格的な「帰省ラッシュ」が始まった。新幹線は毎年多くの人が利用するゆえに、混雑、遅延、自由席の席取り合戦、「席譲れ」問題など、さまざまなトラブルが報告される。

JR各社は12日、年末年始(12月28日~1月4日)の指定席予約状況を発表。各社とも、下りのピークは12月29〜30日、上りのピークは1月3日となっている。

28日に東京駅へ向かうと、ピーク前日の午前中にもかかわらず、すでに大混雑の様相となっていた。

改札前に50mの行列

東京駅に到着したのは午前11時頃。ランチにはまだ早い時間帯だが、駅弁専門店はお弁当を求める人たちでにぎわい、店内に入りきれない人の列もでき始めていた。

この混雑ぶりでは駅弁を吟味することも難しそうだ(弁護士JP編集部)

もっとも利用者が多い東海道・山陽新幹線の改札へ向かうと、50mほどの行列ができていた。並び始めてから改札を通るまでは10分ほど。ピーク時はさらに時間がかかることが容易に想像できるので、利用予定の人はかなり余裕を持って行動すべきだろう。

発車ギリギリに到着したと見られる人の“絶望”の声も聞こえた(弁護士JP編集部)

なお東海道・山陽新幹線の利用者で、事前にきっぷ(交通系ICカードなどにひもづけしている場合も同様)を購入している場合は、在来線の改札を経由せずに、八重洲口・日本橋口にある「新幹線直接改札口」から入場が可能だ。

実際にこの改札口を見てみると、列などもできておらずかなりすいていた。

八重洲口の新幹線直接改札口(弁護士JP編集部)

のぞみ「全席指定」効果は?

JR東海とJR西日本は9月、今年の年末年始から「のぞみ」を三大ピーク期(ゴールデンウィーク、お盆、年末年始)に、普段は自由席としている1〜3号車を含めて「全席指定」にすると発表した。

これによって、指定席を1列車あたり約2割増やすことができ、自由席を待つ行列の解消や、乗降がスムーズになることで遅延回避などにつながるという。

「のぞみ」のホームでは、たしかに例年のように歩くのも困難なほどの行列は見られず、「全席指定」作戦は早速効果を発揮しているように思えた。

普段は自由席の1号車も「指定席」に(弁護士JP編集部)

東京駅に限らず、新幹線発着駅はこの後混雑が増していくだろう。28日午前中時点の状況を目の当たりにして、発車間近に到着するようなスケジュールでは予定の列車に乗車できなくなる可能性が極めて高いことを実感した。

年末年始に新幹線を利用する予定のある人は、時間に余裕を持って行動することを強くおすすめする。

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