【2024年度殿堂入り候補選手②】 2000年代を代表する絶対的守護神と安打製造機に再び注目!

2024年度のアメリカ野球殿堂入り候補選手には、今回初めて有資格者となった選手のほかに、前回から引き続き資格を有している選手がいる。そのなかで、今回殿堂入りが有力視されているのが2000年代に大活躍した2人のレジェンドだ。

殿堂入り資格の条件は、メジャーで10シーズン以上プレーしたあと、引退から5年が経過していること。全米野球記者協会(BBWAA)による投票で得票率75%以上を獲得すれば殿堂入りが決定するが、得票率5%を超え続ければ、最長で10年間資格を有することができる。そのなかで前回、得票率68.1%と72.2%で惜しくも殿堂入りに届かなかった2人のレジェンドは、今回の投票で待望の殿堂入りとなるだろうか。

最多セーブのタイトルを獲得していない投手のなかで、歴代最多の通算422セーブ(歴代6位)を記録している「無冠の絶対的守護神」がビリー・ワグナーだ。

180センチに満たない身長で弓を射るようなフォームから放たれる100マイル(約160.9キロ)の剛速球、そしてキレのあるスライダーを武器に三振の山を築いたワグナーは、アストロズ、フィリーズ、メッツなどで絶対的守護神として活躍。今回が9度目の挑戦で、前回は68.1%まで得票率を伸ばした。

ワグナーは「今年こそ殿堂入りできると期待している」と殿堂入りを熱望するが、「でも、殿堂入りできなかったとしても僕の人生は変わらないよ。これからも高校野球のコーチを続けるつもりだ」と現役時代のマウンドのように冷静な表情も見せた。

もう1人の有力候補が前回、得票率72.2%を記録し、今回6度目の挑戦となるトッド・ヘルトンだ。

ロッキーズ一筋で17年間プレーし、2000年には首位打者と打点王の二冠に輝くなど、当時のメジャーを代表する「安打製造機」として活躍。2000~09年の通算打率.331はアルバート・プホルス(.334)、イチロー(.333)に次ぐ3位。出塁率はバリー・ボンズの.517に次ぐ.436を記録するなど、2000年代に活躍した名選手だ。

この2人のほかにも、楽天で「AJ」の愛称で親しまれたアンドリュー・ジョーンズは今回が7度目の挑戦。メジャーでは2005年に本塁打と打点の二冠を獲得したほか、ゴールドグラブ賞を10年連続で受賞するなど、輝かしい実績を持つ。年々着実に得票率を伸ばしており、前回は58.1%まで上昇。近い将来の殿堂入りなるか、注目が集まっている。

記者投票は現地時間12月31日をもって締め切られ、投票結果は日本時間1月24日午前8時から「MLBネットワーク」の番組内で発表される。7月にクーパーズタウンで開催される殿堂入りセレモニーで喝さいを浴びるのは誰か。結果発表まで、往時の名シーンを見ながら予想するのも楽しみ方の1つだろう。

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