社交ダンス世界一へ特訓 金沢出身・山本さん(金沢学院大附高OB)燃える 昨年3位、今年4位の悔しさバネに

華麗な踊りを披露する山本さん(右)。左はパートナーの木嶋さん

 金沢出身の男性ダンサーが社交ダンス世界一を目指して特訓を重ねている。金沢学院大附属高OBの山本武志さん(37)。パートナーの女性ダンサーとともに国内ではトップを走るが、世界選手権では昨年3位、今年4位と悲願の頂点に届かなかった。山本さんは「ふるさとの支えがあるから頑張れる。来年こそは1位になりたい」と意気込んでいる。

 金沢生まれの山本さんは、下本多町で社交ダンス教室を営む両親の影響を受け、小学2年の時にダンスを始めた。高校卒業まで中村町の「あけぼのダンス教室」に通い、腕を磨いた。

 同教室で山本さんを指導した岡田眞二代表(県ダンス教師協会長)によると、「素質があり、上達が早かった」といい、各種ジュニア大会で次々と入賞した。

 高校卒業後、岡田さんの紹介で都内のダンスクラブに入社した山本さん。指導者として活動する傍ら、パートナー木嶋友美さん(37)=東京=と国内外の大会に出場し、2011~15年にはワルツやタンゴなど10種のダンスで競う「全日本統一10ダンス大会」で5連覇を達成した。

 今年11月には、ベルギーで開かれた「ワールド・チャンピオンシップ・アダルトマスター・10ダンス」に出場。世界のトップ約20組が集う最高峰の舞台で、山本さんペアは息の合った踊りを披露した。

 結果は4位と上位に食い込んだものの、前年より順位を一つ落とし「去年の方が良かったと言ってくれた人もいた。悔しかった」と振り返る。

  ●競技普及にも励む

 都内在住の山本さんは、県ダンス教師協会特別会員として、ふるさと石川での競技普及にも努めている。11月には泉丘高で特別授業(北國新聞社後援)を開き、若い世代にダンスの楽しさを伝えた。

 教え子のこうした活動について、恩師の岡田さんは「コロナの影響で社交ダンス受講者は減少傾向にある。山本さんの力も借り、魅力を広めたい」と話した。

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