全土一斉攻撃、26人死亡 最大規模、産科病院も標的

ロシアの攻撃を受けたウクライナの首都キーウで上がる炎=29日(ロイター=共同)

 【キーウ共同】ロシア軍は29日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を含む各地の都市を一斉攻撃した。最大規模の攻撃で、ウクライナ大統領府高官によると、26人が死亡し、120人以上が負傷した。ゼレンスキー大統領は、産科病院や教育施設、商業施設が攻撃を受けたと述べ「テロには必ず報復する。全ての国民の安全を確保するために戦う。ロシアは敗北しなければならない」と強く非難した。

 ウクライナ軍のザルジニー総司令官は、イラン製無人機シャヘドのほか、地対空ミサイルS300やS400、極超音速ミサイル「キンジャル」、弾道ミサイル「イスカンデルM」など計158の兵器の攻撃があったとし、110以上を迎撃したと主張した。

 キーウのほか、東部ドニエプロペトロフスクやハリコフ、西部リビウ、南部オデッサ、ザポロジエの各州で死者が出た。

 ロイター通信によると、ポーランド軍当局者は29日、ロシアのミサイルが一時、ポーランド領空を通過した可能性があると述べた。通過したのは3分以内で、その後ウクライナ側に戻ったという。

ウクライナ軍がクリミア半島フェオドシヤで攻撃したロシア軍の大型揚陸艦ノボチェルカスク=2016年9月(タス=共同)

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