ヤングケアラー、32人に1人 岩手県、高校2年生対象に初実態調査

ヤングケアラーの世話の対象者

 岩手県は、大人の代わりに家族の世話をする「ヤングケアラー」の実態調査を初めて行った。県内の高校2年生のうち3.2%が「世話をしている家族がいる」と回答。生徒の32人に1人が該当し、クラスに1人はヤングケアラーがいる計算となる。一方で、生徒の認知度は43.1%にとどまっており、県は周知や啓発に力を入れる。

 調査は9月1日~10月6日、県内全ての高校2年生1万4人(特別支援学校を除く)を対象に実施し、6559人(回答率65.6%)が答えた。

 世話をしている家族が「いる」と回答したのは207人(3.2%)。世話をする対象者(複数回答)は母親が34.3%と最も高く、祖母が25.6%、父親が18.8%と続いた。

 県は、ヤングケアラー相談支援事業をNPO法人もりおかユースポートに委託。専用電話(080.8201.4053)やメール(mail@y-carer.net)、公式LINEで相談を受け付ける。

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