「花ひかり」いい出来 村山産業高の酒米で醸造、来年3月から販売

村山産業高生が育てた米を使った日本酒の上槽完了報告会が開かれた=東根市・六歌仙

 村山市の村山産業高生徒が育てた酒米を使い、東根市の六歌仙(松岡茂和社長)が醸造している日本酒「純米吟醸 花ひかり」の上槽(搾り)完了報告会が27日、六歌仙で開かれた。

 同校の前身である村山農業高で育種された「山酒4号」を44アールの学校田で育て、昨年と同様約1500キロを収穫。六歌仙で精米歩合60%で醸造し、今月上旬に搾り上がった。仕上がりは1924リットルで昨年より26リットル多い。

 農業経営科の生徒が育て、販売促進グッズを流通ビジネス科の生徒がデザインして機械科、電子情報科の生徒が製作するという学校を挙げた取り組みで、今年で7年目を迎えた。

 報告会では、伊藤久敏校長が「農工商連携の象徴的な取り組み。今後はより発展させていきたい」、松岡社長が「天候が悪い中だったが、いい米に仕上げていただいた。甘過ぎずすっきりしたバランスのいい酒ができたと思う」とあいさつした。

 生育を担当した直原悠太さん(18)と柴田茉奈さん(18)は「今年の夏は高温と強い日差しで管理がとても難しかった。頑張って作った米の味をたくさんの人に楽しんでもらいたい」と話していた。来年3月1日から同市内の酒店などで販売される。

© 株式会社山形新聞社