夢あふれた地元愛テーマの「歌」と「料理」と「絆」の​​​​クリスマスパーティー『ラブライブ!サンシャイン!!』ファン300人が集った“聖地”沼津の聖夜

12月24日、静岡県沼津市の沼津リバーサイドホテルで、沼津市を舞台にしたアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』のファンとあげつち商店街(沼津上土商店街)の交流イベント「あげつち商店街クリスマスパーティ2023」が開催され、静岡県内外から300人のファンが集いました。

【写真を見る】夢あふれた地元愛テーマの「歌」と「料理」と「絆」のクリスマスパーティー『ラブライブ!サンシャイン!!』ファン300人が集った“聖地”沼津の聖夜

このイベントは、『ラブライブ!サンシャイン!!』を店舗レベル、商店街レベルで積極的に応援し、沼津での同作の盛り上げの原動力となっているあげつち商店街と同商店街の一員である沼津リバーサイドホテルが主催して行われたもので、クリスマスの時期の恒例イベントとなっています。

アニメ第2期が放送中だった2017年に「ラブライブ!サンシャイン!!×あげつち商店街クリスマスパーティー」として初めて開催され、2020年・2021年のコロナ禍での有客開催の中止を挟み、今年で5回目のリアル開催となりました。

2023年はヨハネがスピンオフアニメの主人公に!

あげつち商店街のある沼津市上土町は、作中で津島善子(ヨハネ)が住むマンションのモデルが立地しているということもあり、同商店街は『ラブライブ!サンシャイン!!』はもちろんですが、特にヨハネ愛であふれた商店街として、ファンの間では有名です。ヨハネはあげつち名誉町民、沼津リバーサイドホテル名誉支配人にもなっています。

7月から放送した『ラブライブ!サンシャイン!!』のスピンオフアニメ『幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-』の主人公がヨハネだったということもあり、2023年は商店街もファンも、より気持ちが高まっている中でのクリスマスイベントの開催となりました。

作品の世界観を表現した本格コース料理

パーティーのテーブルを彩るのは、作品の世界観を表現した料理です。沼津リバーサイドホテル特製の本格的なコース料理を楽しみながら、トークショーやクイズ、抽選会など、さまざまなプログラムを4時間にわたって楽しむというのが、このパーティの基本的な流れとなっています。

今回のコース料理のメニューは下記の写真の通り。料理名は“Aqours 5th Anniversary 地元愛! Take Me Higher Project”のテーマソング「JIMO-AI Dash!」をもじった「JIMO-AI Dish!」や『幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-』7話に登場したヌマヅ女子会をイメージした「第1回ヌマヅクリスマス会」など、『ラブライブ!サンシャイン!!』の作中に関連するできごとや楽曲名などが付けられていて、ファンの心をくすぐります。

沼津と『ラブライブ!サンシャイン!!』の絆を支える3人によるトークショー

今回のパーティで最も多くの時間が割かれたメインともいえるプログラムが、JTBパブリッシングの江本典隆さん、バンダイナムコフィルムワークスの米川充洋さん、沼津市の賴重秀一市長が登壇した豪華メンバーによるトークショーです。

江本さんがプロデュースし、2023年6月に発行された『ラブライブ!サンシャイン!!』の舞台をテーマにしたガイドブック「るるぶラブライブ!サンシャイン!!」を軸に、発行までの裏話や発売直後から放送の始まった『幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-』、沼津市制100周年と『ラブライブ!サンシャイン!!』のコラボについてなど、ここでしか聞けない話が1時間にわたって繰り広げられました。

『幻日のヨハネ』の企画プロデューサーで、これまで『ラブライブ!サンシャイン!!』と地域をつないできた米川さんが、沼津でこうしたイベントに登壇することは珍しく、ファンにとっては製作サイドの話が聞ける貴重な機会となりました。

関東出身の米川さんは「関東では地元・実家みたいな感覚はあまりない。でも沼津に帰ってくると“帰ってきたな”という感じがする。まだまだ知らない場所や興味がある場所がたくさんあるので行ってみたい」とこの8年を振り返っていました。

思わぬ伏兵!?会場を大いに盛り上げたJR東海

ファンの間で知られている3人とは違い、今回パーティに初出席だったのが、2023年3月から8月という長期にわたって『ラブライブ!サンシャイン!!沼津ゲキ推しキャンペーン!』を展開していたJR東海沼津駅の職員たちです。あげつち商店街の峯知美専務理事から質問形式でコラボ等について話を聞くというスタイルで進行しましたが、サービス精神と巧みな話術、手の込んだ仕込みなどで、会場を大いに沸かせました。

小宮山学沼津駅長は、沼津駅の大型時刻表やJRの時刻表にどうしても『ラブライブ!サンシャイン!!』と表示したかったので、時刻表に掲示されない団体列車ではなく、臨時列車での運行をお願いしたという裏話を披露したかと思うと、その時刻表を記念に3冊自宅に保管しているなどと笑いを誘うことも忘れません。25分弱のトークショーは歓声と笑いに包まれ、大盛り上がりでした。

今後の展開は「できるかどうかではない、やりたいかどうか」

さらにファンをうならせたのが、沼津駅南口のライトアップに手を加えたというサプライズ告知。パーティー終了後、参加者たちが沼津駅に向かうと、前日までは左側と同じく白色だった右手部分のライトアップが、1月1日に誕生位を迎える黒澤ダイヤのイメージカラーとみられる赤色に変更されていました。

今後のコラボの展開については、「頭の中に構想は持っているが、できなかったら怒られると思うので言えない。やっぱり“できるかどうかではない、やりたいかどうか”」だと、高海千歌の名言を引用し、具体的な内容には触れないながらもファンには期待を抱かせる回答を返すなど、発言内容は終始ウィットに富んでいました。会場は沼津を盛り上げる新キャラ、新たな仲間が爆誕!といった雰囲気になっていました。

「変な汗が出た」抽選会の目玉はスイートルームの宿泊券

パーティは、黒澤ダイヤ役の小宮有紗さん、津島善子役の小林愛香さん、黒澤ルビィ役の降幡愛さんの3人からのビデオメッセージで締め括られましたが、その前に行われたのは『ラブライブ!サンシャイン!!』の関連グッズや商店街・協賛社のコラボグッズなどが当たる恒例の大抽選会。来場者の3分の1に当たろうかというほどの景品が用意されましたが、一番の目玉は沼津リバーサイドホテルのスイートルームのペア宿泊券でした。

この幸運を掴んだ沼津市在住の月神蒼夜さんは「クリスマスパーティー3度目の参加で初めて当選した。当たった瞬間変な汗が出てしまった。アニメは終わってしまったが、今後も『ラブライブ!サンシャイン!!』と沼津の関係が楽しみ」と喜びを語りました。

「ファンの応援があって作品が生きている」

今年も大盛況だったクリスマスパーティを終え、バンダイナムコフィルムワークスの米川さんは、「こうした商店街が主催のイベントで何百人も集まるというのはなかなかあることではない、本当にありがたい」と、今回のパーティそして『ラブライブ!サンシャイン!!』と沼津の8年間を振り返りました。

<バンダイナムコフィルムワークス 米川充洋さん>
「僕らが何かを仕掛ければ盛り上がるかというと、必ずしもそうじゃない。やっぱり地元とファンのみなさんの応援があって、この作品が“生きてる”なっていう感じがある。これがまた沼津に行きたいなっていう理由なんじゃないかなということで、本当に感謝の言葉しかないですよね」

リアル開催は5回目となったクリスマスパーティですが、回を重ねるごとに進化を続けています。アニメの放送はすでに終了しましたが、『ラブライブ!サンシャイン!!』が沼津のまちに今もしっかりと“生きている”ことを、感じさせるクリスマスイブの夜でした。

© 静岡放送株式会社