東海道新幹線が大進化 移動時間中の“タイパ”向上を実現する「S Work車両」の知られざるヒミツとは

座席が進化

日々忙しい令和のビジネスパーソン。出張などの移動時間中に効率よく仕事を済ませて、目的地に着いたらゆっくり休みたい方も多いのではないでしょうか。そうした「移動中に仕事を済ませたい派」の方に向けて、2023年10月から東海道・山陽新幹線の「のぞみ」に加えて「ひかり・こだま」にも導入されたのが「S Work車両」です。従来の7号車をビジネスパーソン向けに改装し、モバイル端末も使いながらより快適に仕事ができる形に進化を果たしました。

3人掛けの中央の座席にパーティションを設置

隣の人との距離や視線を気にすることなく作業可能

一見すると見慣れた青い座席が並ぶ「S Work車両」。しかし、そこにはいくつも大きな進化ポイントがあります。

最も特徴的な進化ポイントが「S WorkPシート」と呼ばれる新型シート。車両の中央部にあたる6~10番の3人掛け席の真ん中の座席にパーティションを設置することで、隣の人との距離や視線を気にすることなく仕事できる環境が整えられました。

S WorkPシート

「S WorkPシート」の座席を仕切るパーティションの下部にはサイドテーブルも設置されています。通常よりも約1.5倍の広さのスペースをゆったりと利用可能。サイドテーブルには深めのドリンクホルダーもついているので、こぼれやすい飲み物でも安定感は抜群です。

ビジネスパーソンの“タイパ”を格段に向上させる「S WorkPシート」は、通常の普通車指定席料金プラス1200円(EXサービス利用時)とお得に利用できるのも魅力の1つです。(「S WorkPシート」以外のS Work車両の座席には追加額はかかりません)

“タイパ”重視の「S Work車両」

キーボードが打ちやすい角度に調整されている

さらに「S Work車両」のテーブルは、パソコンなどを置いて作業しやすいよう手元にスライドしたり、傾けたりできます。テーブルの傾斜は人間工学に基づいて調整。キーボードが打ちやすい角度に設計されているそうです。細かな部分まで計算され尽くした、“タイパ”を求める人にはありがたいテーブルです。

リクライニング角度を浅く調整

また、「S Work車両」では座席が倒れすぎないようリクライニング角度を浅く調整。後ろの人がパソコンを開いていても当たらないように、リクライニングを浅くすることで前と後の席の距離を確保しています。これならうっかりリクライニングを倒しすぎて、気まずい思いをする心配も少なくなります。

個室スペース「ビジネスブース」

Web会議なども気兼ねなく参加できる

集中して仕事が出来る空間が欲しいという方のために7号車デッキに設けられたのが、予約型の個室スペース「ビジネスブース」。カウンター型のテーブルやハイチェア、コンセント電源などが完備されているほか、個室なので周囲に聞かれたくないWeb会議なども気兼ねなく行うことができます。

EXPRESS WORK-Booth

移動時間だけではなく、駅での待ち合わせもビジネスパーソンに向けて進化しています。

東京駅や名古屋駅など10駅に設置されている「EXPRESS WORK-Booth」は、スマートフォンから簡単に予約できる「おひとり様専用」の個室型ワーキングスペース。どこか秘密基地を思わせるようなブース内には、電源やエアコン・Wi-Fiが設置されており、ちょっとした隙間時間も有効に活用することができます。20分275円~と手頃価格に設定されており、忙しいビジネスパーソンの強い味方となってくれます。

事前予約制のコワーキングスペース「EXPRESS WORK-Lounge」

コワーキングスペース

「東京駅周辺でコンセントやWi-Fiが使える場所を探すのが大変!」という声に応えて2021年に設置されたのが、事前予約制のコワーキングスペース「EXPRESS WORK-Lounge」。東京駅直上にある丸の内中央ビル11階に設置されたラウンジでは、全ての席にコンセントが設置され、Wi-Fiも利用可能です。さらにコーヒーもセルフサービスで飲み放題。快適に仕事ができる環境が整っています。

EXPRESS WORK-Lounge

「EXPRESS WORK-Lounge」では、広い空間でリラックスしながら仕事ができるオープンスペースに加え、仕事に集中しやすい個室ブースも充実。さらに、6名まで利用可能な会議室にはホワイトボードや大型モニターも設置されていて、会社の会議室と同じ感覚で利用できます。ウェブ会議に必要な充電コードや会議用マイクなどもレンタル可能。急な会議の時にも重宝します。

忙しいビジネスパーソンの声に応え、どんどんと進化する新幹線や駅でのさまざまな“タイパ”向上サービス。移動中や駅の隙間時間も仕事に活用して夕方には自分を解放する、しっかりとメリハリをつけたい令和のビジネスパーソンをサポートしてくれます。

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