「エイッ」と寒中みそぎ 茨城・石岡の常陸国総社宮

冬の冷たい水に入り心身を清めた寒中みそぎ=石岡市総社

新年に向けて心身を清めようと、「寒中みそぎ」が29日、茨城県石岡市総社の常陸国総社宮(石﨑雅比古宮司)の境内で行われた。神職や氏子青年ひたみち会のメンバーなど14人が冷たい水に入り、2024年がよい年になるよう祈願した。

午後3時ごろ、みそぎを前にしたふんどし姿の参加者は「エイッ、サー」と声を出し、舟をこぐような動作「鳥船の行」で体を温めた。みそぎ場の水は湧水を集めたもの。水温は水源こそ16度だが、夜間の冷え込みで11度まで下がった。みそぎ場に移った参加者は「エイッ」と気合を入れて水に漬かり、大祓詞(おおはらえのことば)を唱えて10分間、冷たさに耐えた。

石﨑貴比古禰宜(ねぎ)は「2024年は辰(たつ)年。龍は水をつかさどる想像上の生き物でみそぎとも縁が深い。水の霊力にあやかって1年清らかに過ごしたい」と話した。ひたみち会の山内孝夫会長(45)は「皆が和になる生き方、争いのない世の中になるといい」と、新年に期待した。

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