大みそかに向けて29日、糸満市西崎町のサン食品では年越し用の沖縄そばの生産がピークを迎えていた。
工場は26日から24時間体制となり、31日午前までに75万8千食を作る。細麺や平麺、ちぢれ麺、ゆで麺、蒸し麺などレシピは21種類。湯気に包まれた工場内で、従業員はゆで釜から上げた麺を送風で冷ましながら菜種油を混ぜてほぐし、袋に詰める作業に追われていた。
同社は沖縄そばの生産量日本一を掲げる。新型コロナウイルスの5類移行で、今年は帰省する県民が増えると想定し、昨年より10万食多く生産している。営業部主任の下地寿幸さん(41)は「来年に向けて、みんなでおいしい沖縄そばを楽しんでほしい」と話した。
同社によると、年越しそばとして沖縄そばを食べようと提案したのは創業者の故肥健一さんで、1968年という。(社会部・吉田伸)