鈍くさい感じが可愛いコダックの動きなど、こだわり抜いた制作の裏側に密着!『ポケモンコンシェルジュ』

Netflixシリーズ『ポケモンコンシェルジュ』©︎2023 Pokemon. ©︎1995-2023 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.

Netflixと株式会社ポケモンが共同で制作する、ポケモンの完全新作ストップモーション・アニメーション『ポケモンコンシェルジュ』が、Netflixにて独占配信中。このたび、コダックやピカチュウなど様々なポケモンたちが登場する本作の知られざる制作の裏側を明かしたメイキング映像が解禁となった。

“ポケモンリゾート”を舞台に描く

本作は、ポケモンたちがお客さまとして訪れる南の島「ポケモンリゾート」を舞台に、新米コンシェルジュのハル(のん)が、先輩スタッフとともにポケモンのお世話に奔走しながら、やがて本当の自分らしさに気づいていく物語。

こだわり抜いた制作の裏側に密着!

この完全新作のお話を「ドワーフスタジオ」とともに映像化するにあたり、人形を一コマごとに少しずつ動かしながら撮影する“ストップモーション”というアニメーション技法を使用している。小川育監督(ドワーフ)は本作の制作にあたり、「ポケモンがいる世界をリアルに感じてもらえるような作品を目指した」と語っており、映像では、新たなポケモン映像を生み出すための挑戦を垣間見ることができる。

コンセプトアートとキャラクターデザインを手掛けたのは、『コララインとボタンの魔女 3D』(09)でコンセプトアートを担当し、当時日本人初となるアニー賞最優秀美術賞を受賞した上杉忠弘。上杉はポケモンリゾートというポケモンの癒しの場を描く上で「ポケモンの世界の範疇からあまり逸脱はしすぎないけれども、意外性はある、というような落としどころを探っていきました。見て“楽しそう!”って思えるかが大事なところです」と大切にしたポイントを解説した。

本作に登場するさまざまなポケモンたちはもちろん、新米コンシェルジュのハルや先輩のアリサやタイラなど、人形制作進行を担当したドワーフの原田脩平はポケモンの表現について、「ストップモーション・アニメーションは、人形がどのように動くのかを前提に設計していく世界なので、形、大きさ、素材をそれぞれのポケモンごとに考えながら検証していきました。そこが一番大変で、やりがいでしたね」と明かす。

中でもコダックについて監督の小川は、「コダックは体型がすごくシンプルで、足も短いですし、手もお腹まで届かないので行動の範囲が制限されていて、歩いたり走ったりするときも鈍くさい感じがいいなと思ったので無駄な動きを入れてみたりもしました」とこだわりを打ち明けた。頭痛に悩まされ頭を抱える姿や、強力な“ねんりき”を放つ姿など、コダックらしさ満載の演出にも注目したい。

また、そんなコダックのお世話に奔走するするハルは、初期段階で上杉忠弘の手がけたキャラクターデザインでも、さまざまな表情集が描かれた。監督の小川とディスカッションを重ね、原田は実際にハルを動かすために、「体の動きだけでなく顔の表情で(心情を)たくさん伝えられるように表情のパーツをたくさん作りました。ハルは主人公なので30種類くらいの表情を用意しましたね」と語り、ハルのあふれ出す人間味を表現したという。

また本作には、美術や小道具などの至る所にも、ポケモンをモチーフが散りばめられている。小川監督は、「ポケモンをモチーフにしたプロダクトが色んなところに出ているので探してみてください。何度見ても新たな発見があると思うので繰り返し見ていただきたいです」と語るように、遊び心に満ちた楽しい演出も見逃せない。

「ポケモンリゾート」にやってきた新米コンシェルジュ・ハルとポケモンたち…いったいどんな日々が描かれるのか?年末年始、ポケモンたちと一緒にリゾート気分を味わえる(!?)、Netflixシリーズ『ポケモンコンシェルジュ』は独占配信中。

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