『セントジェームス』とコラボ!長き歴史を誇るカーン、“余白”が美しい110周年記念ユニフォーム

ウインターブレイクに突入した主要リーグもあり、比較的静かな時を迎えている欧州サッカー界。

このタイミングを利用して、発表時にご紹介できなかった今季注目のユニフォームをお届けしよう。

ここではフランス2部リーグドゥを戦うSMカーンが、ファッションブランドとコラボレーションした110周年記念モデルを取り上げてみたい。

SM Caen 2023-24 Kappa × Saint James 110th Anniversary

カーン 2023-24 Kappa × Saint James 110周年記念 ユニフォーム

今季はフランス2部を戦うカーンのクラブ創設1110周年記念ユニフォーム。10月に発表されたこの特別モデルは、日本でも人気のあるフランスのファッションブランド『Saint James(セントジェームス)』とのコラボレーションだ。

オフホワイトを基調に、胸部にチームカラー2色のボーダーが上品でオシャレ。過度な装飾ではなく余白の美しさを堪能できるデザインが好評だった。

シャツにはKappaと『Saint James』の両ブランドロゴを並べるダブルネーム仕様。

北西部の街カーンを本拠地とするクラブと、サン=ジャム(Saint James)に本社を構える『Saint James』は、どちらも本拠地がノルマンディー地域圏内という共通点を持つ。

このユニフォームは10月21日に行われたオセールとのリーグ戦でデビュー。発表時とは異なり胸と両鎖骨にスポンサーロゴと、胸部中央に110周年記念ロゴが付く。シャツの雰囲気を壊さないロゴの配し方が絶妙だ。

同じノルマンディー地域圏を拠点とする者同士とはいえ、なぜ『Saint James』とのコラボレーションが実現したのか。その理由は今季のアウェイユニフォームを見れば瞬時に理解できる。

SM Caen 2023-24 Kappa Home Away

カーン 2023-24 Kappa ホーム(左) アウェイ ユニフォーム

この2つがカーンの今季のホームとアウェイの各ユニフォーム。ピンボーダー柄のアウェイユニフォームの胸スポンサーが、実は110周年モデルでコラボした『Saint James』だ。

両者は2020年からパートナーシップを結ぶ関係で、ホーム以外のユニフォームに同ブランドのロゴマークを掲出している。

Kappaと『Saint James』はユニフォーム以外でも協力し、カーンのライフスタイル・コレクションをリリースした。

『Saint James』は、地元の漁師や船乗りが着るボーダー柄の仕事着を手掛けるブランドとして1889年に創業。マリンボーダーは同ブランドの代名詞でもあり、それは今回のライフスタイル・コレクションにも反映されている。

今季のアウェイユニフォームにデザインされたボーダー柄も、このブランドのイメージそのものだ。

今季「気絶するほど美しい」5つのユニフォーム

シンプルな中にセンスが光るデザインは、今季の傑作の一つに数えても問題ないだろう。2部リーグであるがゆえに、サポーターや一部のマニアックなユニフォーム好き以外に注目されないのが大変残念。

110周年ユニフォームは既に完売となってしまったが、ライフスタイル・コレクションはフランスのKappaオンラインストアで販売中だ。

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