GDO編集部が選ぶ2023年の10大ニュース<海外女子編>

2023年の海外女子ニュースを振り返る

2023年にGDOが配信した全ての記事の中から、編集部が独自に10大ニュースを選出。全5回にわたり、ことしのゴルフ界を彩ったホットな話題を振り返る。第4回は海外女子編。

10位:リリア・ヴが「全英女子」で6打差圧勝 1シーズンでメジャー2勝

リリア・ヴが1シーズンでメジャー2勝を挙げた(撮影/村上航)

海外メジャーのシーズン最終戦「AIG女子オープン」(全英女子)で、リリア・ヴが首位で並んで出た最終日に「67」をマーク。後続に6打差をつける圧勝劇で、23年4月の「シェブロン選手権」に続くメジャー2勝目を飾った。

9位:“元祖天才少女”ミッシェル・ウィが現役引退

16歳でプロ転向したミッシェル・ウィが現役生活に別れを告げた(撮影/高藪望)

16歳でプロ転向を果たし、14年のメジャー「全米女子オープン」を含む米ツアー5勝を挙げたミッシェル・ウィが、ペブルビーチGLで行われた7月の同大会を最後に現役生活にピリオドを打った。

19年に結婚、20年に第1子の長女を出産した“元祖天才少女”の花道は、アニカ・ソレンスタム(スウェーデン)との同組で飾られた。予選2日間で14オーバーとスコアは振るわなかったが、最終ホールでは9mのスライスラインを沈めて大歓声を浴びた。

8位:アリセン・コープスが「全米女子OP」でツアー初V 畑岡奈紗4位

ツアー初優勝をメジャーで飾ったアリセン・コープス(撮影/高藪望)

7月のメジャー第3戦「全米女子オープン」で、アリセン・コープスが1打差2位で出た最終日に「69」をマークして逆転。2022年からツアーに本格参戦している25歳が、初優勝をメジャータイトルで飾った。

メジャーの最終日を初めて単独首位で迎えた畑岡奈紗は「76」と崩れ、コープスと6打差の4位で終えた。

7位:20歳のイン・ルオニンが「全米女子プロ」でメジャー初V 笹生優花2位

イン・ルオニンがメジャー初優勝を飾った(撮影/中野義昌)

6月のメジャー第2戦「全米女子プロゴルフ選手権」で、最終日を4位で出た20歳のイン・ルオニン(中国)が「67」で回り逆転。4月「DIOインプラントLAオープン」に続くツアー2勝目を初のメジャータイトルで飾った。

最終日を8位で迎えた笹生優花は「66」をマークしたが、インにあと1打及ばず2位で終えた。

6位:「LPGAマッチプレー」で古江彩佳が2年連続準優勝

2年連続で決勝戦を戦った古江彩佳(Harry How/Getty Images)

5月の「LPGAマッチプレー」で古江彩佳が2年連続で決勝戦に進出。最後はパジャレー・アナナルカルン(タイ)に惜敗したが、5日間で合計7マッチを戦った末での2年連続準優勝に「2年連続で決勝まで行けて、また負けたのは悔しいですけど、相手もすごくいいゴルフをしていた。自分のできることは、できる限りできたかなと思う」と胸を張った。

5位:ツアールーキー西村優菜が24年シーズンのフルシード獲得

「アーカンソー選手権」で自己最高の3位に入った西村優菜が来季フルシードを得た(撮影/田辺安啓(JJ))

23年シーズンから米ツアーに本格参戦した西村優菜が、シーズン終盤の10月「ウォルマート NW アーカンソー選手権」で自己最高の3位に入るなどの活躍を見せ、最終的な年間ポイントランキング(レース・トゥ・ザCMEグローブ)で48位。24年シーズンのフルシードを獲得した。

22年末の最終予選会(Qスクール)を24位で通過し、限定的な出場権を持って臨んだ一年。ウエーティングからの出場機会を手にするため会場での現地待機を行いながら、2回のリシャッフル(出場優先順位の入れ替え)も突破したツアールーキーで来季シードをつかみ取った。

4位:西村優菜がルーキーイヤーでシーズン最終戦「ツアー選手権」出場

西村優菜はツアールーキーながらシーズン最終戦に出場した(撮影/村上航)

年間ポイントランキングの上位60人が出場できるシーズン最終戦の「CMEグループ ツアー選手権」に西村優菜が出場。今季、最終戦に出場したツアールーキーは31人中、西村を含めて6人だけだった。

3位:西郷真央と吉田優利が来季の米ツアー出場権獲得 馬場咲希は逃す

西郷真央と吉田優利が米ツアー出場権を獲得した(撮影/桂川洋一)

24年シーズンの米ツアー出場権をかけた12月の最終予選会「Qシリーズ」に西郷真央、吉田優利、馬場咲希が出場。2位に入った西郷真央、7位の吉田優利が来季出場権を手にした。馬場咲希は62位に沈みツアーメンバー入りを逃した。

予選会は6日間108ホールのストロークプレーで争われ、通算8アンダー45位タイまでの50人が来季メンバーシップを獲得した。トップ通過したロビン・チェ(オーストラリア)や西郷、吉田ら上位20位タイまでの22人が出場資格の優先順位が高い「カテゴリー14」に入った。

2位:稲見萌寧が「TOTO」で米ツアー初優勝 来季は主戦場を米国に

米女子ツアー初優勝&国内ツアー通算13勝目を飾った稲見萌寧(撮影/村上航)

日米ツアー共催の11月「TOTOジャパンクラシック」で、稲見萌寧が1打差3位で臨んだ最終日に「69」で回り、首位スタートの畑岡奈紗と桑木志帆を逆転。米ツアー初優勝を、1年3カ月ぶりの国内ツアー通算13勝目で飾った。

勝利から4日後には、優勝で得た24年シーズンの米ツアー出場資格を行使することを宣言。来季は主戦場を米国に移し、新たなステージでの挑戦が始まる。

1位:渋野日向子が米ツアー参戦2年目でシード喪失

渋野日向子の2024年は“準シード”から再出発する(撮影/村上航)

11月の「ゲインブリッジ at ペリカン」を年間ポイントランキング81位で迎えた渋野日向子は大会を61位で終え、ポイントランク83位に後退。24年シーズンのフルシードが与えられる80位までに入れず、米ツアー参戦2年目でシードを喪失した。

渋野を含むポイントランク81位から100位までは“準シード”の「カテゴリー11」となり、最終予選会の上位20人が入る「カテゴリー14」より上位の資格を持って来季に臨む。

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