東方二次創作2D探索型アクション「Touhou Luna Nights」お正月が終わってほしくない……なら時間を止めてダンジョン探索はいかが?【年末年始企画】

どうも。ライターのあみだです。お正月って、意外と時間を持て余す。そんなことはないでしょうか? 僕は基本的にYouTubeを見たりゲームをしたりして過ごすわけですが、年末年始のような時間があるときにガっとやりたいゲームジャンルがあります。それは、「メトロイドヴァニア」です。

メトロイドヴァニア、というのは、ファミコンソフト「メトロイド」が代表に上がるダンジョン探索型の2Dアクションゲームです。その後、「悪魔城ドラキュラ」シリーズなど名作が生まれ続けているジャンルでもあります。広大なダンジョンの中で行動範囲を広げるアイテムを見つけていき、徐々に行けるところが広がっていくワクワク感がたまらなく好きです。

最終的に地図を埋めきったとき、生を実感します。ネタバレ防止でモザイク入りですが。

今回、紹介したいと思うのは、そんなメトロイドヴァニアに「東方」の要素を盛り込んだインディーゲーム「Touhou Luna Nights」です。なぜ今紹介するかというと、来年2024年1月25日にPS5/PS4版が発売されるからですね。

Switch版、PC(Steam)版は現在も発売中なので、本記事を読んで気になった人は買ってみてくださいネ。後悔はしません。

■主人公は咲夜さん。“時間を止めるアクション”がキモ

本作のストーリーは、「東方紅魔郷」に登場したレミリア・スカーレットにより、同じく紅魔郷に登場したメイド長の十六夜咲夜が、異世界へ送られるところから始まります。遊び相手としてよく駆り出される咲夜さんですが、今回は割と手の込んだいたずらを仕掛けられているようです。

セーブは阿求がやってくれます。

主人公は十六夜咲夜。ということで、彼女は時間を操る程度の能力を持っており、本作でもそれに基づいたアクションが取れます。ただ、レミリアお嬢様の粋な計らいによって能力に制限がかかっており、時間を止められる秒数は短めです。

その他にも原作再現が随所に見受けられ、二次創作などでもおなじみのナイフ攻撃を主体に戦います。このとき、通常攻撃を撃つだけでも魔力を消費しますが、投げたナイフを回収しているネタに沿って、刺さったナイフを回収すると魔力が回復する仕様があります。

「さて、投げたナイフを回収しなくちゃ」

時間を止めている間は投げられるナイフの数が限られており、考えながら投げないと一回の時間停止では敵をしとめきれないことも。レベルが上がったり探索を進めていくと投げられるナイフが増えるので、探索のし甲斐があるってもんです。

咲夜の上に出ている5という数字が残りナイフ本数

ナイフをいっぱい投げられるようになってから、相手をナイフで囲って某カリスマ悪役みたいに「チェックメイトだ!」ごっこをするのも楽しいです。

一見すると無双できそうに思えるこのゲーム。時間を止めるというかなり強力な能力を、とてつもないバランス感覚でゲームに落とし込んでいます。

敵の強さもなかなかです。悪魔城シリーズも高難度で知られていますが、それ以上に敵のダメージが大きい。加えて、回復アイテムが河城にとりのアイテムショップでしか売っていないので、滅多打ちにされるととたんにピンチが訪れます。

回復アイテムが高ぇ……。

体力回復はにとりに高額を支払ってアイテムを買うか、東方シリーズおなじみ、敵や弾をギリギリで躱すグレイズが必要です。が、時間を止めているときのグレイズは魔力しか回復しないので、時間停止ナシでスリルある回避をしなければいけないわけですね。このシステム、初めて見たときにかなり感心しました。時間止めて肉薄して体力回復は簡単すぎますからね。

後半になると「時間を止めているときだけ動く敵」や、「時間を止めていても動く敵」が出てきます。簡単に“我が世界”に入門してくる敵たちです。時間停止中かどうかで動きが変わるオブジェクトもあり、例えば水中で時間を止めると咲夜の周りの水が停止してしまい身動きが取れなくなります。なので、水中では時間停止ができないですが、逆に水を固めて足場にしたりと色々なギミックにこの仕様が活かされています。

中には、時間停止で動く足場+滝といううまい具合に時間を止めないと突破できないエリアもあり、謎解きギミック的な部分もしっかり作りこまれています。この辺りは、「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」が好きな人はぜひやってみてほしいところ。

目の前には滝、足場は時間停止中のみ動く……突破の仕方はわかりますか?

■落ち着いたアレンジBGMが好印象。細部まで愛を感じる1作

このゲーム、BGMも秀逸でして、元祖「東方」シリーズのアレンジBGMとなっております。基本的に落ち着いたアレンジになっていて、「フラワリングナイト」や「おてんば恋娘」のアレンジが最高です。

ボス戦で聞けますので、ぜひ探索を進めて出会ってみてください。

ドットアニメーションも秀逸で、ナイフをたくさん投げるモーションなどなどかなり作りこまれていて、最新のドット技術の粋を感じます。

マップも広大でやりこみ甲斐のある一本となっていますので、ぜひ遊んでみてほしいところですね。あまりネタバレはしたくないので多くは語れませんが、時間停止中のナイフに乗れるなど、本作らしいアクションが盛りだくさんです。とにかく「きさまが何秒動けようと関係のない処刑を思いついた」ごっこが楽しいので、東方ファンもジョジョファンもぜひ遊んでみてほしいですね。PS版もぜひぜひ。

(C)上海アリス幻樂団 (C) 2019-2020 team ladybug / Why So Serious? Licensed to and published by Active Gaming Media Inc.


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