最上位でノリスに並ぶピアストリ。アロンソとガスリーは移籍初年度から活躍/2023年F1チームメイト対決

 2023年も多くのレースで盛り上がりをみせたF1世界選手権。今回は参戦10チームのなかでシーズン中に繰り広げられたチームメイト対決を振り返る。第2弾はアルピーヌ、アストンマーティン、マクラーレンの3チームだ。

■アルピーヌ:フランス人コンビは年間を通してほぼ互角

 2023年はエステバン・オコンのチームメイトにピエール・ガスリーを迎え、オールフランス体制となったアルピーヌ。ドライバーふたりの成績はシーズンを通してほぼ互角を感じさせ、予選ではガスリーがオコンを14回上回った点が光る。

 獲得ポイントはガスリーが62ポイント、オコンが58ポイントと、こちらも大差はない。さらに両ドライバーとも決勝最高位は3位表彰台となり、第3戦オーストラリアGPでのダブルリタイアこそあったものの、今のところは速さと安定感を兼ね備えたコンビネーションと言えるだろう。

●アルピーヌ 2023年チームメイト対決結果

比較項目:エステバン・オコン/ピエール・ガスリー
最上位グリッド:3番手/4番手
予選でチームメイトを上回った回数:8回/14回
決勝最高位:3位/3位
決勝でチームメイトを上回った回数:10回/9回
入賞回数:12回/11回
表彰台獲得回数:1回/1回
獲得ポイント:58点/62点
リタイア回数:7回/3回
ドライバーズランキング:12位/11位

エステバン・オコン&ピエール・ガスリー(アルピーヌ)

■アストンマーティン:大ベテランのアロンソが圧倒

 2023年は2度のF1チャンピオンであるフェルナンド・アロンソを迎えたアストンマーティン。チームメイトのランス・ストロールは開幕戦前に骨折を負ってしまう出来事があったにせよ、改めて見るとふたりの成績差は大きい。

 アロンソは予選では19回、決勝では18回ストロールを上回り、移籍初年度ながら8回の表彰台を含む206ポイントを獲得。一方のストロールは4位が決勝最上位となり、12回の入賞を果たすも獲得点数は74ポイントに留まっている。

●アストンマーティン 2023年チームメイト対決結果

比較項目:フェルナンド・アロンソ/ランス・ストロール
最上位グリッド:2番手/3番手
予選でチームメイトを上回った回数:19回/3回
決勝最高位:2位/4位
決勝でチームメイトを上回った回数:18回/3回
入賞回数:19回/12回
表彰台獲得回数:8回/0回
獲得ポイント:206点/74点
リタイア回数:2回/4回(1DNS)
ドライバーズランキング:4位/10位

フェルナンド・アロンソ&ランス・ストロール(アストンマーティン)

■マクラーレン:ピアストリが予選と決勝最上位でノリスに並ぶ

 名門マクラーレンの2023年シーズンは、24歳ながらF1参戦5年目のランド・ノリスと、22歳のルーキードライバーであるオスカー・ピアストリの若手ふたりで戦った。マシンが不調だった前半戦は両ドライバーとも苦戦を強いられたが、夏休み明けからはトップ4を形成する速さを手に入れた。

 2023年は予選2番手、決勝2位が最上位となったノリスは、表彰台に7回上がり205ポイントを獲得。あとは予選一発をきっちりとまとめ上げることができれば、待望の初優勝が見えてくるだろう。

 そして後半戦でのサプライズのひとつとも言えるのが、ルーキーのピアストリが躍動したことだ。シーズン前半は入賞もままならないほど苦戦したが、第11戦イギリスGPでの4位を皮切りに調子を上げ、第17戦日本GPでは初の3位表彰台に上がると、続く第18戦カタールGPではスプリントながらF1トップフィニッシュを経験して決勝2位を得た。マシン次第では来季2024年の活躍も期待大に感じる。

●マクラーレン 2023年チームメイト対決結果

比較項目:ランド・ノリス/オスカー・ピアストリ
最上位グリッド:2番手/2番手
予選でチームメイトを上回った回数:15回/7回
決勝最高位:2位/2位
決勝でチームメイトを上回った回数:17回/5回
入賞回数:16回/11回
表彰台獲得回数:7回/2回
獲得ポイント:205点/97点
リタイア回数:1回/3回
ドライバーズランキング:6位/9位

ランド・ノリス&オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

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