「アホの坂田」坂田利夫さん死去、82歳 間寛平に見守られながら息を引き取る

〝アホの坂田〟の愛称で親しまれた芸人の坂田利夫さん(本名・地神利夫)が29日、老衰のため大阪市内で亡くなった。82歳だった。30日、所属する吉本興業が発表した。通夜・葬儀告別式は、近く近親者で執り行う予定。葬儀告別式の場所、自宅住所、喪主は非公表。「通夜・葬儀告別式への一般の方のご参列および取材は固く辞退させていただきます。 お別れ会の予定は現在のところありません」とした。

坂田さんは1941年10月7日生まれ。坂田は1964年にデビュー、67年に故・前田五郎と漫才コンビ「コメディ No.1」を結成し、数々の賞を受賞。若手のころから、西川きよし・ヘレン夫妻と仲が良く、西川家に居候し3人で若手時代を切磋琢磨した。

「あっちこっち丁稚」(朝日放送)で共演した後輩の間寛平とは54年の親交があり、先日は82歳の誕生日を間寛平夫妻に祝福され、大変喜んでいたという。最期も親族と間寛平夫妻に見守られながら息を引き取った。

代表的なギャグは、「あ~りが~とさ~ん」や「あんたバカね、オホホ~」などで、多くの関西人の記憶に残る傑作が多数。 舞台に出るときは「アホな顔していってくるわな」と話し、72年に発売し大ヒットしたレコード「アホの坂田」に合わせて舞台に向かっていく姿はお馴染みだった。

自らアホキャラを演じ、「アホの坂田」の愛称で全国のお茶の間で愛されるキャラクターとなり、テレビ番組やCM、映画など多方面で活躍。コントや吉本新喜劇などにも出演し、劇場の観客に愛され、吉本興業の発展に寄与した。16年には「大阪市市民表彰(文化功労)」を受けるなど、関西演芸界の発展にも貢献した。

2009年に「コメディNo.1」を解散した後は、「坂田利夫スペシャルコント」で主になんばグランド花月、よしもと祇園花月などの舞台で活躍。22年4月には、吉本興業創業 110周年特別公演「伝説の一日」にも出演した。同年7月30日、YES THEATER で開催された「さざなみ寄席」に出演したのが最後の舞台だった。

あるテレビ番組の若手タレントによるドッキリ企画。二人きりになった席で若い女性に「本当にアホなんですか」と質問され、坂田は「ホンマにアホやったら、こんなアホなことでけへんよ」と答えていた。

(よろず~ニュース編集部)

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