ロシア西部に砲撃、24人死亡 ウクライナ全土攻撃に報復

30日、ウクライナ側から砲撃を受けたロシア西部ベルゴロドで、消火活動に当たる消防隊員(タス=共同)

 ウクライナと国境を接するロシア西部ベルゴロド州に30日、ウクライナ軍の激しい砲撃があり、グラトコフ州知事は31日、子どもを含む24人が死亡、100人以上が負傷したと明らかにした。ロシアは29日、ウクライナ全土に一斉攻撃を実施。ウクライナメディアによると、治安当局者はベルゴロド州攻撃について「ウクライナの都市や民間人に対するミサイル攻撃への対抗措置だ」と述べた。国連安全保障理事会はロシアの要請で、緊急公開会合を開いた。

 ロシア国防省のコナシェンコフ報道官は、多連装ロケットシステムなどから多数のミサイルが撃ち込まれ、迎撃できなかったものが着弾したと発表。クラスター(集束)弾も使われたとし「必ず報復する」と表明した。

 ペスコフ大統領報道官は、プーチン大統領も報告を受けたと述べた。ロシア連邦捜査委員会は殺人容疑で捜査を始めた。

 州都ベルゴロド中心部の各地で爆発が起き、商業施設や住宅など10カ所以上で火災が発生した。ロシア側は、現場に軍事関連施設は存在しないと説明している。

ロシア西部ベルゴロド州で攻撃を受け炎上する家屋=6月(ロイター=共同)

© 一般社団法人共同通信社