茨城県内墓碑銘2023 直木賞作家の永井路子さん、冤罪事件で再審無罪の桜井昌司

永井路子さん、ローガン・J・ファックスさん、桜井昌司さん(左から)

茨城県勢発展に尽力し、各分野に多大な功績を残した人たちが2023年も他界した。その業績を紹介する。(敬称略)

川上好孝(かわかみ・よしたか)1月23日、75歳。元友部町長。町議3期を経て1998年から町長を2期務めた。JA常陸代表理事会長などを歴任。

永井路子(ながい・みちこ、本名・黒板擴子=くろいた・ひろこ)1月27日、97歳。作家、古河名誉市民。東京都出身。65年、連作短編小説「炎環」で直木賞受賞。古河歴史博物館、古河文学館開設に尽力した。初代古河大使。

石原信雄(いしはら・のぶお)1月29日、96歳。元官房副長官。群馬県出身。旧自治省事務次官を経て、87年発足の竹下内閣で官房副長官に就任。地方赴任で県総務課などに約3年間勤務。茨城県勢発展に貢献した。

室伏勇(むろふし・いさむ)2月2日、88歳。元茨城新聞社長。水戸市出身。編集局報道部記者を経て役員を歴任。96年、社長に就任した。茨城文化団体連合副会長を務め、文化芸術の発展に尽くした。

小西栄造(こにし・えいぞう)3月15日、91歳。元結城市長。2003年に初当選し2期8年務めた。市商工会議所会頭なども歴任。

ローガン・J・ファックス 3月25日(日本時間)、100歳。茨城キリスト教学園元総長、日立市特別名誉市民。東京都出身。同学園設立に尽力。1952~61年に第2代総長。

飯島善(いいじま・ぜん)6月4日、92歳。元つくばみらい市長。旧伊奈町議を経て90年に町長に就任し4期15年務めた。2006年、同市長に就任した。

小林靖男(こばやし・やすお)6月16日、87歳。旧藤代町長、元県議。1993年から町長3期。合併後は取手市副市長に就任。2007年、県議選の欠員補充で繰り上げ当選し、県議1期を務めた。

保立一男(ほたて・かずお)7月2日、77歳。元神栖市長。旧神栖町議5期、市議1期。05年市長選で初当選し、3期務めた。

大久保司(おおくぼ・まもる)7月16日、86歳。元八千代町長。町議3期や常総ひかり農協組合長などを経て、1999年から5期20年にわたり町長を務めた。

岡野敬四郎(おかの・けいしろう)8月13日、88歳。元神栖市長。旧神栖町議3期、町助役を経て、町長を3期務めた。2005年、神栖、波崎両町の合併で誕生した同市長に就任。

桜井昌司(さくらい・しょうじ)8月23日、76歳。利根町で1967年に起きた「布川事件」で無期懲役となり、2011年の再審で無罪が確定。「冤罪(えんざい)被害者の会」を設立し、冤罪事件をなくす活動に尽力した。

石川多聞(いしかわ・たもん)10月23日、80歳。元県議会議長。城里町出身。1986年の県議選で初当選し連続7選。自民党県連で政調会長や総務会長などを歴任。2005年に県議会議長、「いばらき自民党」で議員会長を務めた。

和田浩一(わだ・こういち)11月24日、81歳。旧十王町長。町議3期11年を経て1999年町長選で初当選。2003年に再選。合併後の日立市で副市長を務めた。

寺山恵美子(てらやま・えみこ、旧姓宮本=みやもと)12月7日、86歳。東京五輪バレーボール女子元日本代表。和歌山県出身。1964年東京五輪で金メダルに輝き「東洋の魔女」と呼ばれた。日立市に移住し、教育やスポーツ振興に貢献。

久保田健一郎(くぼた・けんいちろう)12月17日、74歳。元石岡市長。市議5期18年を経て2009年に市長に就任。退任後は石岡地方広域シルバー人材センター理事長を務めた。

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