スター候補生インタビュー(1) 野球 松石信八(藤蔭3年)「走攻守3拍子そろった選手になる」 【大分県】

高校1年の夏の県選手権からマウンドに上がり、1年生当時の最速は146キロをマークするなどプロからも注目を集めた松石信八(藤蔭3年)。2年時にはエースの座をつかんだが、けがに苦しみ長期離脱を繰り返す。最後の夏となった3年時も打席で脇を痛め、試合途中でベンチに下がり不完全燃焼で高校野球を終える。それでも野球センスに加え、遠投115メートル、50メートル走は5秒9の身体能力が高く評価され、野手として千葉ロッテマリーンズからドラフト育成2位で指名された。松石は「不安はない。伸びしろしかない」と期待を胸に、プロ野球選手としてスタートする。

Q:今月8日に入寮し、新たなステージでの勝負が待っています。今の心境は?

今はプロでやってやろうという気持ちしかないです。夏の大会が終わってから野手転向に向けて練習しました。投手との二刀流も考えましたが、僕の身長(175cm)では少し厳しいと思っていました。バッティングが好きだし、走るのも得意なので、そっちの方がプロで通用するだろうし、スカウトの方も勧めてくれたので決断しました。守備練習に時間を費やし、ある程度の形はできているので不安はないです。

Q:高校最後の大会は、先発マウンドに上がったが、脇腹を痛めて9球で降板。今も悔しさが残っているのでは?

自分のけががなければと今でも思い出します。本気で甲子園を目指し、3年間頑張ってきました。けがも実力のうちと言われるけど、最後の大会で、最後のチャンスで本気の戦いができず負けた。不完全燃焼です。

プロ入り後は野手として勝負する

Q:高校3年間で成長できたことは?

高校1年の夏から試合に出させてもらいましたが、先輩がいた頃は自分のことだけ、投げることだけ考えていました。最上級生になってキャプテンになり、これまでと違う責任感があり、チームのことを考えるようになり人間力がついたと思います。技術的なことは割と自己流で来ましたが、これからはプロの指導を受けることができます。自分には伸びしろしかないと思っているので、どれだけ成長できるか楽しみです。

Q:プロを意識するようになったのは、いつ頃からですか?

高校1年の夏にプロのスカウトの方に評価してもらい、意識するようになりました。3年になってからは試合にスカウトの方が来るようになり、実感が湧きました。夏の大会が終わって、野手としても評価していると言われ驚きましたが、チャンスが広がるなら野手で勝負したいと思えました。今はピッチャーに未練はなく、野手で勝負します!

Q:どんな選手になりたいですか?

正直なところ、ずっとピッチャーをしていたので野手のイメージがまだできていませんが、走攻守3拍子そろった選手になりたいです。スピード感のあるプレーに憧れるし、自分がプロで通用する部分はそこしかないと思っています。

Q:2024年は、どんな1年にしたいですか?

今年は土台づくりに取り組みたいです。高校3年間はけがが多かったので、まずはけがをしない体をつくり、2、3年目で技術を磨いて支配下登録選手になりたいです。自分は考え込むタイプではないので、体の使い方など教えてもらったこと全てを吸収したいです。

「走攻守そろった選手になりたい」と語った

(柚野真也)

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