1年を締めくくる縁起物で、新年も健やかに―。県内のそば店では大みそかの31日、年越しそばを求める人でにぎわった。
山形市のそば処(どころ)三津屋本店(開沼祥一店長)では早朝から仕込みを始め、新型コロナウイルス禍前と同じ約500食を用意した。持ち帰り用は4人前1500セット、6人前千セットの計1万2千食分を準備。午前11時の開店時に約50人が列をつくり、家族連れや常連、帰省客らが打ちたてを味わった。祖父母や両親と訪れた山形一小4年阿部心奏(ももか)さん(9)、1年友奏(ゆうか)さん(7)姉妹は「つるつるでおいしい。家族で食べるともっとおいしい」と口いっぱいに頬張っていた。
年越しそばは江戸時代、細く長いそばのように寿命が延びることを祈って食べられるようになったといわれる。