花手向け、誓う防災 鶴岡・西目土砂崩れから1年

高齢夫婦が犠牲になった現場付近で献花する地元関係者=鶴岡市西目

 鶴岡市西目で2022年の大みそかに発生し、高齢夫婦2人が犠牲となった土砂災害から1年となった31日、市や県、地元関係者が現場で献花し、犠牲者の冥福を祈るとともに、防災への誓いを新たにした。

 皆川治市長や阿部真一副市長、県庄内総合支庁の村山朋也支庁長、地元の安倍長一金山自治会長、土岐純一上郷地区自治振興会長ら8人が参加した。亡くなった高齢夫婦が見つかった現場付近に花を手向け、黙とうした。

 土砂災害では、裏山の斜面が崩れ、住宅など31棟が巻き込まれた。皆川市長は「ハザードマップの見直しを進めており、土砂災害の危険性を改めて周知する。対策工事が必要な箇所は県などと連携して取り組む」と話した。

 市によると、避難指示が解除された4世帯13人は28日までに自宅に戻った。安倍会長は「みんなが正月を自宅で迎えられてうれしい。今後は日常的に山の変化を注視するようにしたい」と話した。県は今後、斜面をコンクリート枠で覆う工事などに着手する。村山支庁長は「一日も早い完了に向け、安全かつ迅速に工事を進める」と語った。

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