40cmにもなる日本最大のトカゲも 沖縄こどもの国で1月2日から干支展『辰』 パネルや標本で紹介

干支展でお目見えした日本最大のトカゲ、キシノウエトカゲ=28日、沖縄市・沖縄こどもの国

 沖縄市の沖縄こどもの国は2日から「干支(えと)展『辰(たつ)』」を開催する。トカゲは漢字で「石竜子(とかげ)」と書くこともあり、キシノウエトカゲなど沖縄にいる4種をパネルや標本で紹介する。園は「トカゲを観察し、辰について空想してみては」と呼びかけている。

 キシノウエトカゲは、宮古・八重山諸島に生息する天然記念物で、最大約40センチにもなる日本最大のトカゲ。日なたぼっこで石の上に登ることもある。日本で飼育・展示しているのは同園のみ。爬虫(はちゅう)類担当の飼育員で学芸員の藤根誠道さん(43)は、由来は不明としつつ「昔の人は、石の上にいる小さな竜と思ったのかな」と想像する。

 幼体は黒地に黄色の縦線があり、尾は青色。成長すると茶色っぽい色へ変化する。藤根さんは、親も子も同じエリアで過ごしているので「昔の人は『変身したぞ、竜の子か?』と驚いたかも」と笑う。

 開発や外来種の影響で生息地が限られつつあるトカゲ。藤根さんは「身近にいた生き物が危機にさらされている。地元の生き物や自然について考えるきっかけになれば」と呼びかけた。

 展示は1月31日まで。入園料が必要。(中部報道部・屋宜菜々子)

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