2023年、筆者がとくに夢中になってプレイしたゲームのひとつが「ファッションドリーマー」です。「ガールズモード」シリーズの開発会社であるシンソフィアが、マーベラスとのタッグで生み出した、“着せ替えファッション&コミュニケーションゲーム”である本作には、ハマった人の心を掴んで離さない魅力がたくさんあります。
そのうちのひとつが、現実的なファッションのコーディネートをゲームの中心に据えているからこそ楽しめる、ほかに類を見ないほどプレイヤーの美的感覚やインスピレーションが自由に活かせる喜びです。
現実のファッションをベースにした遊びということは、現実で得た知識やノウハウを、本作のプレイにも活かせるということ。今回は、筆者が「ファッションドリーマー」をもっともっと楽しむために購入してみた2種類の書籍をご紹介します。
まずはKADOKAWAより刊行されている「イラストレーターのための 現代ファッション大図鑑」。
タイトルどおりイラストによってファッションを体系的に紹介する1冊で、描かれているのはファッションカテゴリごとに分類された1912種のアイテムと、各カテゴリらしいコーデを206種のモデルイラスト。ファッションに興味があるなら眺めるだけでも楽しいはず。
その上、「このアイテムとこのアイテムを組み合わせれば、こういうスタイルが作れるんだ!」といった発見があり、「ファッションドリーマー」でルカット(ほかのプレイヤーのミューズをコーデすること)する際のインスピレーションを与えてくれます。
カテゴリごとの特徴やちょっとした歴史も紹介されており、“ノームコア”、“エフォートレス”など、まだそこまで一般化されていないファッションカテゴリや、“プレッピー”と“トラッド”など、一見すると違いが分かりづらいカテゴリについての理解も深まります。
この書籍に掲載されていた「1950年代アメリカのロックンロールとビリーダンスのスタイルを取り入れたファッション」である“ロカビリー”を参考にしてみたコーデがこちら。
ヤンチャな雰囲気に、リボン付きカチューシャでちょっぴり可愛さもプラスしてみました。筆者が普段はあまりやらないテイストですが、けっこう様になっているのではないでしょうか?
続いては、“神戸系”なるスタイルのコーデにも挑戦してみました。この書籍ではじめて聞いた用語でしたが、まとめると「上品かつコンサバなお嬢様系ファッション」とのこと。
いつもなら派手な色を取り入れてみたくなるところを、グッと堪えてオトナな上品さを目指してみたのですがいかがでしょう……?
ほかにも挑戦してみたくなるスタイルがたくさん掲載されている本書。ルカットやアイテムクリエイトのマンネリ防止にも繋がりそうですよね。
もうひとつご紹介するのが、SBクリエイティブから刊行されている「配色アイデア手帖」シリーズ。テーマ別に配色の見本がたくさん網羅されているデザイン本です。
1作目の「~めくって見つける新しいデザインの本」が好評を博し、シリーズ化。2作目「~日本の美しい色と言葉 心に響く和のデザインがつくれる本」、3作目「~世界を彩る色と文化 めくって旅する新しいデザインの本」、そして2023年12月21日に発売されたばかりの4作目「~色とイラスト かわいい世界観を作るヒントが詰まった本」が刊行されています。
この中で、筆者が書店で中身を確認して購入を決めたのは3作目の「~世界を彩る色と文化」。イタリアのブラーノ島の街並み、メキシコで死者の日に並ぶスカルなど、世界各地で見られる特徴的な配色が数多くまとめられていて、日本で暮らしていてはなかなかお目にかかれない配色のインスピレーションをたくさん得られそうだったのが決め手でした。各国の民族衣装に見られる印象的な配色がイラストとともに掲載されているのも魅力です。
掲載されている色彩モチーフを参考に作ったアイテムを中心にまとめたコーデが以下の2点になります。
1枚目のスカートがブラーノ島、2枚目のシャツとスニーカーが死者の日のスカルの配色をそれぞれモチーフにしています。分かりやすく派手でカラフルな配色にしてみましたが、もう少し色数を抑えたらさりげなくコーデに取り入れることもできそうです。
今回ご紹介した書籍はいずれもイラストレーターやデザイナー向けのものですが、「ファッションドリーマー」のプレイヤーなら眺めているだけで楽しく、コーデやアイテムクリエイトのインスピレーションに繋がるはず。また、ほかにも「ファッションドリーマー」に活かせるものはいろいろあることでしょう。
ここまで読んでくれたあなたにも「ファッションドリーマー」でルカットやアイテムクリエイトの際、参考にしている書籍やサイトなどがあれば、コメントやX(旧Twitter)で教えていただけると嬉しいです。
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