琉球王国の国王と王妃、厳かな正月儀式「朝拝御規式」 首里城公園「新春の宴」で再現

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 沖縄県那覇市の首里城公園で1日、2024年の始まりを祝う「新春の宴」が始まった。奉神門前では琉球王国時代に行われた正月儀式「朝拝御規式(ちょうはいおきしき)」の一部を再現。多くの家族連れや観光客が詰めかけ、カメラやビデオで厳かな儀式を撮影し、見入っていた。

 「朝拝御規式」はかつて国王が役人や庶民の代表らと一緒に、平和と豊穣を祈って執り行われた儀式。快晴の元日の空にドラの音が響き、琉球王国の宮廷音楽「御座楽(うざがく)」の演奏が始まると、華やかな衣装をまとった国王役と王妃役が登場した。設けられた祭壇に向かって国王役が拝礼、焼香をして平和を祈願した。

 首里が地元で、首里城公園周辺をよく散歩するという大山萌々果さん(13)、幸希さん(8)きょうだいは「衣装が少し重そうだったけど、きれいだった」と笑顔。大阪府から観光で訪れた大鋸(おおが)朋生さん(53)は「本土や大陸の文化が混ざっている感じがして面白い」と話し、娘の聖子さん(13)は「首里城から見える街の景色もきれい」と声を弾ませた。

 新春の宴は3日まで。2日も「朝拝御規式」が披露される。時間は午前10時半、11時半、午後0時半からの3回。そのほか御座楽、琉球芸能の上演もある。詳細は首里城公園のホームページで確認できる。(社会部・當銘悠)

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