石川で震度7、心肺停止4人に 能登では1885年以降で最大

地震で倒壊した金沢市の住宅=1日午後(近隣住民提供)

 1日午後4時10分ごろ、石川県志賀町で震度7の地震があり、北海道から九州にかけての広い範囲で揺れを観測した。気象庁は一時、石川県能登地方に大津波警報を発表した。石川県の輪島港では1.2メートル以上の津波を観測した。警察庁によると、同県で4人が心肺停止との情報がある。林芳正官房長官は家屋の倒壊などで生き埋めが6件あったと明らかにした。石川県では輪島市で大規模な火災が発生した他、ビルが倒壊した。家屋の倒壊も複数の自治体で起きた。新潟、富山、福井の各県などでけが人が出た。

 気象庁は「令和6年能登半島地震」と命名した。震源は石川県輪島市の東北東30キロ付近で、深さは暫定値で16キロ。地震の規模はM7.6と推定される。逆断層型で、能登地方で観測した地震としては記録が残る1885年以降で最大。建物の高層階を揺らす長周期地震動は能登で最大の階級4を記録した。他にも東北から四国で広く観測した。

 避難指示の対象は、秋田、山形、新潟、石川、福井、兵庫、鳥取、福岡、佐賀の9県で計9万7千人超となった。

強い地震で起きたひび割れ=1日午後4時50分ごろ、石川県輪島市
地震で倒壊した金沢市の大野日吉神社の鳥居=1日午後4時50分ごろ
気象庁の庁舎=東京都港区虎ノ門

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