石川県能登地方の地震、海底の断層が震源か 今後1週間は余震が続く可能性

予想される津波の範囲

 石川県能登地方で1日に発生したマグニチュード(M)7.6と推定される地震について、政府の地震調査委員会の委員も務める京都大防災研究所の西村卓也教授(地殻変動学)に聞いた。

 現状では分からないことが多いが、約3年前から能登地方で続いていた群発地震と関係していると思われる。一連の群発地震は能登半島沖にある海底の断層を震源としていて、昨年5月には能登地方で震度6強、M6.5の地震があり被害が出た。昨年後半は、地震の発生数や規模は落ち着いていたが、今回の地震はこれまでの群発地震では最大で、予想外の規模となった。

 過去の群発地震は、地下深くから水などの流体が上昇してきて、断層を刺激して発生したとみられる。海溝型の地震ではなくても、断層が海底にある場合は津波の発生につながる。

 今後1週間はM5~6程度の余震が続く可能性がある。津波を含めて警戒を続ける必要がある。

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