能登半島、次第に地震規模が拡大 群発に地下水が関係か

石川県で発生した地震について記者会見で説明する気象庁の担当者=1日午後6時17分、気象庁

 1日に最大震度7を観測した石川・能登半島では近年、群発地震が続き、次第に規模が拡大していた。群発地震には地下水(流体)が関係していると考えられており、専門家は今回の地震も一連の活動で引き起こされた可能性が高いと指摘する。

 気象庁などによると、能登半島では2020年12月ごろから地震活動が活発化。21年9月にマグニチュード(M)5.1、震度5弱を観測する地震が発生した。22年6月に震度6弱、23年5月には震度6強をそれぞれ観測。同じエリアで地震が続いていた。名古屋大の山岡耕春教授(地震学)は「今回の地震との関係は非常に強い」と話す。

 一連の地震の一因に挙げられていたのが、地下水などの流体の関与だ。流体が上昇した影響で断層が滑るなどして地震につながった可能性があり、政府の地震調査委員会も指摘していた。

 一方、能登半島沖には活断層があることも知られている。東北大の遠田晋次教授(地震地質学)は「(流体の関与だけでなく)近くの活断層にもっと注意した方が良かったかもしれない」と話した。

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