衆院解散見据え態勢づくり 勢力拡大各党狙う 【2024とちぎ選挙展望】衆院選

 

 衆院議員任期は折り返しを過ぎ、残り1年10カ月となった。岸田政権の支持率低迷に加え、昨年末に噴出した「政治とカネ」の問題で、衆院解散時期はより不透明になったが、県内各陣営はいつ解散があっても即応できる態勢づくりを進めている。

 2021年の前回衆院選は、2区を除く4選挙区で自民党が勝利。“自民1強”が長く続くが、政治資金パーティー券問題で党にとっては逆風となる中、「油断は禁物」(県連幹部)と引き締めを図る。

 立憲民主党は2、4区で現職、1、3区で新人が出馬予定。県連幹部は「全ての小選挙区で勝利を目指す」と勢力拡大を狙う。共産党は1、5区で候補を擁立し、野党共闘の実現にも期待を寄せている。

 全国で党勢を拡大している日本維新の会は1区で元職が出馬を予定。参政党は1、3、5区で立候補予定者を発表している。(田崎智亮(たさきともあき))

■1区

 当選13回を数える自民現職の船田元(ふなだはじめ)氏(70)に対し、立民新人の板津由華(いたづゆか)氏(35)、維新元職の柏倉祐司(かしわくらゆうじ)氏(54)、共産新人の青木弘(あおきひろし)氏(62)、参政新人の大森紀明(おおもりのりあき)氏(52)が挑む。

■2区

 前回に続き、当選6回の立民現職福田昭夫(ふくだあきお)氏(75)と比例復活で当選した自民現職の五十嵐清(いがらし)清(きよし)氏(54)による激しい戦いになりそうだ。

■3区

 当選4回で自民現職の簗和生(やなかずお)氏(44)に、立民新人の伊賀央(いがひろし)氏(59)と参政新人の藤田久美(ふじたくみ)氏(45)が挑む。

■4区

 当選9回の自民現職佐藤勉(さとうつとむ)氏(71)と、前回比例復活当選の立民現職藤岡隆雄(ふじおかたかお)氏(46)の5度目の選挙戦が濃厚。現職同士としては初の戦いになる。

■5区

 当選10回で自民現職の茂木敏充(もてぎとしみつ)党幹事長(68)の牙城に、共産新人の岡村恵子(おかむらけいこ)氏(70)、参政新人の亀岡真弓(かめおかまゆみ)氏(41)が挑む。

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