都政2024年は「E」

今年の都政を占います。先週、小池知事に2024年の都政について単独インタビューを行いました。知事が今年の一文字として掲げたのは、「E」。どんな政策に注視し、力を入れるのか、聞いてきました。

田中記者:「2024年の小池知事のテーマ、取り組んでいく課題はどんなところでしょうか」

小池知事:「キーワードがですね、ここにちょっと掲げたんですけど、「E」かなと。いい年にしたいというのもかけるんですけど。少子化ですよね、それから物価高、気候変動、まさに「Emergency」という言葉ありますよね、緊急事態。まさにこの「E」のエマージェンシーの時代ではないかと思います」

現状を「Emergency」という言葉で表現した小池知事。つづく物価高や加速する少子化に警鐘を鳴らしました。そのうえで少子化に対し、親と子が楽しく学ぶ環境を作りたいと話しました。

小池知事:「子育てがリスクではなく楽しいとか、子育てをすることによる充実感であるとか、そして子どもさんの方もこの東京で生きること、楽しむこと、学ぶこと、それが意味があるという風に理解してもらう。双方からすれば「Education」=教育、こちらもEになります」

小池知事は「Education」=教育を重視した政策の必要性を訴えました。さらに、後期高齢者の大幅な増加が懸念される「2025年問題」に言及し、今年、その対策を思い切って進める考えを示しました。

小池知事:「2025年問題がある。これが団塊の世代、ベビーブーマーの方々、その方々が後期高齢者になるのが2025年ということ。それはすなわち介護人材が必要になってくる。介護人材の確保に向けて、都が国に先行して思い切った対策に踏み出すなど、高齢者、これも「Eldely」という言葉があるんですけれども、このやはり「E」に集約されるかなという風に思っています」

小池知事は今年の都政を表す1文字を「E」として
・Emergency=緊急事態と表現し、
・Education=教育政策を充実させたい考えを示しました。
・Eldely=高齢者が増加するとして、介護人材の確保についても対策を行う方針です。

改めて小池知事の2期目を振り返ります。
知事は任期4年間のうち3年以上をコロナ対策に追われました。感染対策を積極的に発信し、国に緊急事態宣言の発令を促すなど存在感を示しました。さらに「フォーミュラE」「デフリンピック」など世界的な大会の誘致に成功。また去年は「018サポート」や「QR決済での還元」の発表など、都民の記憶に強く残りました。

ただその一方で、今後も知事の対応が重要となってくる事案も山積しています。去年注目された神宮外苑の再開発は、反対の声が根強く、許可を出した立場として今後も長期的に向き合うことが求められます。

また一昨年、知事肝いりで成立し、来年2025年から始まる太陽光パネルの設置を義務化した条例は、メンテナンスの問題などすでに課題も指摘されています。

肝いりの政策の行く末を知事がどう見守るのか。今回、知事にこの先をどう見据えているのか聞きました。

小池知事:「毎日責任を持って全力を注いで都政に当たっていくということで、なかなか先のことを考える余裕もないが、何よりもまずやるべきことにしっかりと取り組むということが私の責任だと思っています」

都知事選挙の日程は6月20日告示、7月7日に投開票が行われます。

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