英アカデミー賞作品賞に新たな基準 多数の劇場で公開された映画のみ対象に

英国アカデミー賞の作品賞に新たな基準が導入されることになった。2025年の授賞式から、作品賞にエントリーするには、英国で50か所の会場で最低7日間、最低50のスクリーン、もしくは最低上映回数350回で有料観客に初公開するという基準を満たさないと対象作品にならないという。

現在は、作品賞の審査対象となるには、1日につき最低10回、最低7日間の上映回数(もしくは上映数合計70回)が求められている。

この賞を主催する英国映画テレビ芸術アカデミーは声明の中で、「作品賞対象作品をイギリスの観客が劇場で鑑賞できることを確実にするため」と今回の変更理由を説明した。

「広範囲の業界関係者との話し合いを通して決定した」という新基準は、2025年の英国アカデミー賞エントリーに向け、2024年1月1日以降の公開作品から対象となるという。この新基準は、23年6月に発表されたアカデミー賞の新基準に準ずるものとなっている。

以前には、ネットフリックス映画『西部戦線異状なし』が、英国では限定的な劇場公開となり、その大部分がロンドンであったことに非難の声が挙がっていた。

バラエティが入手したデータによると、同作は2週間に渡り平均で1日1回上映された後、2022年10月28日にネットフリックスで配信開始となっていた。最終的には、英国全土の200以上の劇場で上映されることになった同作品だが、そのほとんどが2023年1月19日の英国アカデミー賞ノミネーション発表以降の上映となっていた。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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